佐川急便は11月29日、飛脚クール便の取り扱いについて、一部で不適切な温度管理による運用が行われていたことが判明したと発表した。
実施した調査によると、2013年度上期(2013年3月21日~9月20日)の飛脚クール便による賠償件数3674件のうち、温度上昇による事例を対象に原因調査を実施。
3674件数のうち、891件が温度上昇によるものだった。
温度上昇の要因では、運用未徹底、人為ミスが603件(構成比68%)を占めて最も多かった。
内訳は、温度帯(冷蔵、冷凍、常温)の間違いで、255件(29%)、次いで、保管不備が98件(11%)、蓄冷剤の有効時間切れ93件(10%)だった。
また、顧客への商品案内不十分(飛脚クール便管理温度帯に不適当な貨物取扱等)が101件(11%)と多かった。
今後の対応策として、備品の増強、運用面の見直し、体制面の見直しを行う。
備品の増強では、保冷ボックスの交換・補強(すべてのボックスを保冷12時間対応に変更)、仮設冷凍倉庫の導入による保管・仕分けスペースの拡大(冷凍倉庫62台、冷蔵倉庫57台、計119台を85か所の営業店に配備)、保冷ショルダーバッグの補充(5500個追加補充)、サービスセンターで運用している保冷ボックスを冷凍・冷蔵庫へ切り替え(サービスセンター65か所、営業所9か所に導入)を実施する。
運用面では、ケアマークシールの刷新や飛脚クール便の管理温度帯に適さない荷物の案内強化など6項目を強化する。
体制面は、各営業店の飛脚クール便責任者の役割再確認・見直しを図る。
■佐川急便の拠点数と冷凍・冷蔵庫の設置状況
営業店:382店舗中382店舗完備
営業所:49店舗中、42店舗完備
サービスセンター:349店舗中138店舗完備
クールセンター:20拠点中、20拠点完備
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