東京流通センター(TRC)は1月23日、ドローンベンチャーのアイ・ロボティクスと、ドローンを活用した物流施設の運営・管理方法の開発に向けて協業すると発表した。
<実証実験の舞台となる物流ビルA棟>

<倉庫内を飛行するマイクロドローン>

TRCが東京都大田区平和島に所有する「物流ビルA棟」の一部(1200m2)をドローン飛行の実験場とし、物流施設特有の運営・管理ノウハウからドローンの活用シーンを検証。
アイ・ロボティクスが持つマイクロドローン(直径8~19cm、重量170g以下)の飛行制御システムの技術を活用して庫内での実証実験を重ね、共同で将来的な実用化・事業化を見据えた高度かつ効率的な運営・管理方法の開発を目指す。
<マイクロドローンは手のひらに収まるほど小型だ>

マイクロドローンは小型のため、吹き出す風が小さく周囲への影響が限定的で、自動搬送設備や荷物ラックの直上部の天井面(4~6m)、配管の隙間といった人手が届きにくい高所挟所の点検が可能。
また、軽量なことから万が一の接触・落下時でも安全を確保でき、人・物・トラックが24時間365日行き交う施設内でも物流作業を止めることなく点検・データ取得が可能だ。
将来的には、ドローンとIoT(設備のセンサー等)により倉庫区画内外の不具合事象の傾向、倉庫内状況などをデータ化し組みあわせることで、デジタルツインソリューション(現実にある物理的システムと、センサー等からリアルタイムに取得したデータでバーチャルに可視化・再現した仮想的システムを同時並行的に管理することで、現実におきるであろう課題をバーチャルで予測、再現させて解決策を生み出すソリューション)を実現し、設計や運営管理の高度化・効率化を目指すとしている。