日本貨物鉄道(JR貨物)は4月15日、安全への取組みとして鉄道総合技術研究所が開発している、「動的軌間・平面性測定装置」について、同研究所と連携して実用化を進めていると発表した。
貨物駅構内でのレールのゆがみの程度(軌道変位)は、列車の荷重がかかっていない状態で定められた周期で測定しているが、この装置の実用化により列車の荷重がかかった状態での検測の頻度を上げ安全性の向上を図る。
装置は、レールのゆがみ(軌道変位)のうち、低速走行時の脱線に影響を及ぼす軌間・平面性に特化した動的値の測定を可能とする装置。軌間はレールに帯状のレーザー光を照射し、カメラで撮影したレール形状を画像処理して検測する。平面性はレール形状の画像処理と角度センサーを用いて検測する。
走行試験は、2月4日、5日の両日、神奈川県川崎市幸区の新鶴見機関区構内で、HD300形式ハイブリッド機関車に装置を取り付け、走行試験を実施した。
その結果、走行試験を実施した区間で、概ね高い精度で測定できることが確認された。実用化に向けて、検測精度向上と耐久性試験を実施していくとしている。
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