大手デベロッパーに負けない物件開発
―― それでは、浦安の新規開発物件について伺います。どのような物流施設開発を目指しますか。
新井(太) 基本はマルチテナント型で計画していますが、ご希望により1棟貸しも可能です。そして、機能面は勿論のこと、一口で言うならスタイリッシュで個性的な物流施設ができればと思っています。人手不足が深刻ですが、若い人が多く集まり、気持ち良く仕事ができるような場所となる器、物流施設開発を目指したいと考えています。一目でアライの物流施設と分かるような斬新なものにしていくつもりです。
―― 想定するテナント像とは。
田草川 この業種でなければいけないというものはありません。ただ、都心部に近いことから、ラストワンマイルに貢献できると思いますので、EC関係を中心にさまざまな用途に利用できると思います。ドライ倉庫として開発する予定ですが、早い段階で冷凍・冷蔵の要望があれば、その要望にも柔軟に応えていきます。
新井(太) EC関係は需要の伸びが大きいです。今回の新型コロナ感染問題で、高齢者も積極的に利用する時代になりましたからね。コロナ後には生活様式も一変し、より本格的なEC時代が始まるかもしれません。そうなると、益々、ラストワンマイルの問題がクローズアップされてきますね。
―― 浦安の物件の一番大きな特徴は。
新井(太) やはり首都圏全域への配送を可能とする立地の良さでしょう。浦安市内では2008年以来となる貴重な大型物流施設開発となります。都心に近ければ、従業員確保にも有利です。新浦安駅からのバス路線も充実しており、本数も通勤時間帯は10分に1本の割合で出ています。なお、従業員が利用しやすいように、屋根のついたスタイリッシュなバス待合所を敷地内に設置します。
田草川 そのほか、浦安市内の賃貸用物流施設において初となるスロープ型施設、2階へのスロープ設置により、1・4階、2・3階と実質的に2階建て施設として利用が可能、最小区画約7200m2(2200坪)から1棟約3万m2(9000坪)と、必要面積は柔軟に対応でき、最大4テナントの分割を可能にしています。また、屋上にソーラーパネルの設置も検討しています。
―― 倉庫内部の搬送関係は。
田草川 充実した上下搬送設備により迅速なオペレーションを支援していくつもりです。1区画に荷物用EVを2基、もしくは荷物用EV1基プラス垂直搬送機1基を実装予定です。
―― 具体的な建設スケジュールと規模を教えてください。
田草川 着工(地鎮祭)は8月7日を予定しており、来年10月末の竣工を目指します。基本スペックでは、延床面積3万4000m2、鉄骨造4階建て、スロープ構造としています。1階の床荷重2t/m2、それ以外は1.5t/m2、天井高5.5m、トラックバース40台、全館LED照明、BCP72時間対応、CASBEE認証Aランク取得予定です。大手デベロッパーの開発している物件と全く遜色ないものになると思います。
新井(太) 浦安も江戸川もシーサイド、リバーサイドですので、アクセントカラーとして青を取り入れたデザインとしています。
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