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BtoB総合一貫物流をコアに
国内外で拠点強化図る

2021年04月23日/物流最前線

20210421nikkon1 catch 520x293 - 物流最前線/ニッコンホールディングス黒岩正勝社長インタビュー

1953年創業の日本梱包運輸倉庫(現ニッコンホールディングス)。これまで国内・海外の拠点拡充を図り、M&A等も積極的に推し進め、2015年10月からは持株会社のニッコンホールディンクスと中核事業会社の日本梱包運輸倉庫を始めとするグループ各社で次のステージを目指している。現在、グループ全体で海外9か国に拠点を持ち、グループの従業員数が約2万人、車両台数が約4500台、倉庫面積が国内・海外合わせ約230万m2を持つ総合一貫物流企業に成長している。ニッコンHDの黒岩正勝社長は「当社の主体はあくまでBtoBの総合一貫物流、新しい業界の開拓を図り、新規顧客を獲得する」と話す。グループトップとしての経営思想と今後の展開について伺った。 
取材:4月6日 於:ニッコンホールディングス本社

<黒岩社長>
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<創業当時の本社社屋>
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<現在の本社の外観写真>
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リーマンは一過性、コロナは先が読めない

――  隅田川のすぐそば、聖路加病院のすぐ近くにあるこの本社ですが、以前からこの場所ですか。

黒岩  ここが当社スタートの地、まさに創業の場所です。今は周囲に高層ビルが立ち並んでいますが、昔は倉庫街でしたね。今駐車場にしている場所が創業当時の場所でした。

――  ところで、この新型コロナ禍の中、御社でも影響はありましたか。

黒岩  新型コロナウイルスの感染が始まってから1年以上たちますが、当初はここまで長引くとは思っていませんでした。過去の困難とは明らかに違います。例えばリーマンショックの時もひどかったですが、一過性だと思っていましたので、それほど危機感はありませんでしたが、この新型コロナウイルス感染については収束時期が見えません。観光業界の人たちは、元に戻るのは2024年と言っています。一部、ECや通販関係で物流需要が伸びたことは聞いていますが、当然BtoBを主力にやってきていた当社は日本経済が影響を受けたのと同様に大きな影響を受けました。感染者数がゼロにならない限り、この傾向は続くと思いますが、どんなことにも対応していかなければなりません。まさにWithコロナですね。

――  新型コロナの感染は中国武漢から始まりました。武漢は日本の自動車メーカーも多数進出しています。御社は車両輸送も主力ということですが。

黒岩  当社も武漢には拠点を持っていますので、新型コロナ感染が広がった時には、日本人社員は昨年3月に全員帰国させました。今は武漢に戻っていますが、相当期間日本に滞在することになりましたね。武漢だけでなく、海外拠点すべてで影響が出ました。

――  御社でも感染者はでましたか。

黒岩  中核事業会社の日本梱包運輸倉庫では、数人がPCR検査で陽性反応でした。いずれも保健所の指導を受けながら、2週間隔離した環境で対応しています。本社や各地の事業所では、検温器と消毒液を入口付近に置いて対応しています。感染を避けるには人と接触しないことが1番ですが、事務部門の一部は別にして、顧客との対応はなかなか難しく、状況を見ながらできる限りの対策を打っています。

――  コロナ疲れもあり、一部ではインフルエンザと変わらないのではという声も。

黒岩  違うのは、インフルエンザにはワクチンがあり、薬があるということですね。また、インフルエンザは必ず症状がでますが、新型コロナは無症状もあるということのようです。当社では、毎年インフルエンザの流行前に、全社員に予防接種を受けさせています。ただ予防接種を受けろと言っても、各自が病院に赴くなんてことは大変ですから行かないんですね。そこで毎年、予防接種の車を呼んで社内で受けさせることもしています。

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