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プロロジス/甚大な影響乗り越え同社最大プロジェクト完遂

2021年11月26日/物流施設

プロロジスは11月26日、兵庫県川辺郡猪名川町でこのたび竣工した大規模物流施設開発「プロロジス猪名川プロジェクト」の完成セレモニーを開催した。

<プロロジス猪名川プロジェクト(左から1と2)>20211126prologis1 1 520x293 - プロロジス/甚大な影響乗り越え同社最大プロジェクト完遂

<プロロジスパーク猪名川1>
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<プロロジスパーク猪名川2(8月竣工)>
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「プロロジス猪名川プロジェクト」は、プロロジスパーク猪名川1・2で構成する総延床面積38万m2の物流拠点。8月にプロロジスパーク猪名川2が先行して竣工したのに続き、このたびプロロジスパーク猪名川1も竣工し、プロジェクト全体が完成を迎えた。

プロロジスパーク猪名川2には、ビバホーム、エレコム、日立物流西日本、また、プロロジスパーク猪名川1にはモノタロウの入居が決定しており、プロジェクト全体の9割で入居企業が決定している。モノタロウは、延床面積22万m2のプロロジスパーク猪名川1のうち、9割強を賃借する。

<プロロジスの山田 御酒 社長>
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完成セレモニーでは、プロロジスの山田 御酒 社長が「プロロジス猪名川プロジェクトは2014年に検討を開始、2015年7月に猪名川町から公募があり、オオバと組んで事業に応募した。その後、2016年2月に基本協定、2017年2月に土地契約を締結し、同6月から土地の造成に着手、2020年1月に造成が完了した。期間中は関西地域で地震や台風、豪雨といった災害が相次いで起こり、このプロジェクトにも甚大な影響があったが、関係各者による協力のおかげで当初の予定通り工事を進めることができた」と、プロジェクトを振り返った。

山田社長はプロロジス猪名川プロジェクトのポイントとして『地域との共生』と『防災対応』の2点を挙げ、地域との共生については、「地域住民が利用できる公園や、災害時に猪名川町が活用できる防災広場、ドクターヘリが発着できるヘリポートなどを敷地周辺に整備した」と説明。

防災対応については、「プロロジスが取り組んできた従来の取り組みをさらに強化した。非常用電源の稼働時間を従来は72時間のところ、1週間に延長できるようにしたほか、発電用燃料を1万5000リットル貯蔵できるタンクを地下に設置した。また、2棟ともに屋根へ太陽光発電システムを設置し、自家消費することで環境に配慮する。余った電力は蓄電し、非常時に使用できるようにする」と取り組みを語った。

<モノタロウの鈴木 雅哉 社長>
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一方、モノタロウの鈴木 雅哉 社長は「プロロジスの物流施設へ入居するのは今回が3棟目になる。毎年業容が拡大しており、さらなる在庫・出荷能力の増強を図るべく、施設の新設を決めた。施設を選定するポイントとして地震への対応を重要視しており、プロロジスパーク猪名川1は免震構造で地盤も強固なことから入居を決定した」と入居の経緯を説明。

プロロジスパーク猪名川1に開設する物流センターについて鈴木社長は、「これから2年程度をかけて本稼働を目指していく。160億円を投資して、800台以上の棚搬送型ロボット(AGV)を導入し、1日あたり10万個の出荷体制を整備する。尼崎にある既存の物流センターではカートピッキングを採用しており、作業者が1日に15km程度歩く必要があったが、新拠点ではほぼ歩行が無い生産性の高いセンターを目指す」と語った。

<プロロジス、モノタロウのツーショット>
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また、完成セレモニー後には、両社長による記者会見が行われた。

モノタロウの鈴木社長は、プロロジスパーク猪名川1へ入居を決定したポイントを「施設を選ぶ際のポイントとして、地震への対応を非常に重要視していた。2018年の大阪北部地震で既存の物流センターがある尼崎は震度5強で、棚からかなりの商品が落ちて被害を受けた。その様子を見て、今後さらに生産性を上げていくためにロボットやコンベヤ、自動倉庫を導入するにあたって、震災に対するBCP、オペレーションを止めないことが一番の優先事項だった。プロロジスには免振の施設を建設して欲しいと依頼し、こちらの物件に決定した」と語った。

また、プロロジスパーク猪名川1に新物流センターを開設した後の物流体制について鈴木社長は、「関西には、これまでの売上増に合わせて開設してきた物流センターが4か所に分散している。今後は、来年1年間をかけてこれらの拠点を猪名川1に集約し、新拠点と関東にある2か所のセンターの計3拠点体制で全国の物流を担っていく」と説明した。

なお、モノタロウは新物流センターへの関西地区拠点の移転集約によって倉庫面積を現在の約7万m2から20万m2に拡大。在庫商品点数は現在の25万点から50~60万点に、出荷能力は6万行から18万行に増強となる。従業員数は2年後の本稼働時に1000人を見込んでいる。

<プロロジスの山田社長>
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一方で、プロロジスの山田社長はプロロジス猪名川プロジェクトについて、「グローバルで見てもプロロジスとして事業費と面積の両方で単体施設として過去最大のプロジェクトになった。2014年から足掛け8年をかけ、造成から自社で取り組んだことは当社にとって新しいチャレンジだった」と語ったうえで、「2014年当初を思い起こすと非常に感慨深いものがある。米国プロロジスのモガダムCEOが造成前の土地を見に来た際、『本当にこの山を切り開いて物流施設を作るのか』とプロジェクトを不安視していた。今はコロナでなかなか来日できないが、ぜひ近いうちに施設を見せて感動を分かち合いたい」と話した。

また、山田社長は今後の物流施設開発について、「物流不動産の業界では、つい5年前は数えるほどしかなかった会社が、今では70社以上に増えていると聞く。競争が激化しており土地代が上がっているが、プロロジスでは高騰した土地には手を出さない。この猪名川プロジェクトもそうだが、土地は物流施設開発のブームが来る4~5年前には確保していたものだ。土地を取得したらすぐ建てるのではなく、顧客の要望や意向に沿った施設を時間をかけて作っていきたい」と方針を述べた。

さらに、山田社長は今後の地価の推移について言及し、「物流施設の供給量が2022年2023年と過去最高を更新してくるが、需要がそれほど強いとは思わない。ECは拡大しているが、今後もコロナ禍中と同等のペースで急拡大が続くとは思っておらず、供給が多いことで需給バランスが崩れ、競争が沈静化し、地価も落ち着いてくるのではと期待している」と考えを語った。

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