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フェリーさんふらわあ/LNG燃料フェリー大阪~別府航路就航

2022年03月03日/IT・機器

フェリーさんふらわあは3月3日、1997年から大阪~別府間を運航する「さんふらわあ あいぼり/さんふらわあ こばると」の代替船として、2023年春に就航予定である新造船2隻のうち、1番船の命名・進水式を同日行い、別府市の長野 恭紘市長により「さんふらわあ くれない」と命名されたと発表した。

<「さんふらわあ くれない」の進水式>
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この船は、フェリーさんふらわあの株主である商船三井が三菱造船に発注した日本初のLNG燃料フェリーとなる。

2022年12月に三菱造船から引き渡しを受けた後、2023年1月より大阪~別府間を運航していく。

<歴史に彩られた歴代の「さんふらわあ くれない」>
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この船の名前の由来は110年前に遡る。1912年大阪商船(現:商船三井)阪神/別府航路の開設と共に投入した貨客船が初代「紅丸」だった。この初代「紅丸」は石炭燃料の船舶だったが、1924年に就航した2代目「紅丸」は「ディーゼルエンジン」を搭載。当時の最新技術をいち早く採用し、その後現代まで続くディーゼル船の先駆けとなった。1960年の3代目「くれない丸」は豪華な内装を備えた客船で、「瀬戸内の女王」と称された。技術進化と共に、人々の交通や観光の夢を叶えた客船として名を馳せた「くれない丸」が、日本初のLNG燃料フェリーとして「さんふらわあ」シリーズで復活する。

船のテーマは「復活ときずな(KIZUNA)」。「きずな(KIZUNA)」というテーマには世代を超えて家族が集い、船旅を楽しむという願いを込めた。フェリーさんふらわあは、そんな家族のつながり=きずな(KIZUNA)を再認識する場として、長距離フェリー初となる「コネクティングルーム」を設置し、3世代で楽しめる空間を提供する。

<船内の様子>
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また、客室区画は定員一人当たり面積を拡大し、最上階8階の客室にはクルーズ船並みのバルコニー付きのスイートフロアを設置。大浴場とレストランの拡大、3層吹き抜けのアトリウムをはじめとしたゆとりある開放的なパブリックスペースを設置するなど、「カジュアルクルーズコンセプト」を更に拡充。

車両区画は既存船に比べてトラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームの拡充や定員一人あたりの面積を大幅に拡大。モーダルシフトへの対応を更に促進している。

また、国内フェリー初となるLNGと重油それぞれを燃料として使用できる高性能Dual Fuelエンジンを搭載し、二酸化炭素の排出量を従来より約25%削減、硫黄酸化物をほぼ排出しない優れた環境性能を達成して環境負荷の低減をはかる。

商船三井グループは、2021年6月に「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」を策定し、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標としている。今後もグループ一丸となり低炭素化社会の実現に貢献していくとしている。

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