佐川急便は5月18日、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)、東京大学、イームズロボティクスとともにAIドローンの物流実証実験を5月11日に実施したと発表した。
実験では、ドローンに搭載したAIが飛行中、人を検出した場合に自動で一時停止し、人がいなくなれば自動的に飛行を再開する機能や、地上の人や建物への衝突リスクが低い飛行ルートを自動で生成する機能を確認。4者は今後も協力して飛行実績を蓄積するとともに、安全な飛行技術の研究開発を進め、レベル4(政府が目標に掲げる「有人地帯における補助者なし目視外飛行」)環境下の物流現場でAIドローンが利用される社会を目指すとしている。
<実証実験の飛行ルート>
実験では、イームズロボティクス製ドローンに「自律運航AI」を実装して、佐川急便相馬営業所(福島県南相馬市)と柚木公会堂(同県相馬市)を結ぶ約1.5km区間を往復飛行した。
往路では佐川急便相馬営業所で市の刊行物を模した荷物をドローンに搭載して、柚木公会堂までの約7分間を飛行。この間、AIドローンが飛行中に人を検出した場合に自動停止し、人がいなくなれば自動で飛行再開する機能を確認できた。
荷物配送を終えた復路では、住宅などリスクの高いエリアを回避する飛行ルートを自動生成する機能を検証。飛行制御は、補助者ありで目視外の自動飛行とマニュアル飛行で行い、最適なルート通りに佐川急便相馬営業所まで約7分で移動できた。
<AIドローンの外観>
<ドローンの離陸状況>