三菱倉庫とHacobuは6月15日、輸配送にともなうスコープ3 CO2排出量の可視化に向けた実証実験を開始すると発表した。
<実証実験の概略図>
スコープ3とは、サプライチェーン排出量(事業活動に関係するあらゆる排出を合計した排出量)から、スコープ1(事業者自らによる直接排出)とスコープ2(他社から供給された電気等の使用に伴う間接排出)を除いたもの。事業者の活動に関連する他社からの間接排出。
実験は、Hacobuのトラック予約受付サービスMOVO Berth(ムーボ・バース)と、配送案件管理サービスMOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)を使用し、三菱倉庫の南本牧営業所(横浜市中区)と茨木第一営業所(大阪府茨木市)で行う。
輸配送業務は、物流会社や発荷主、着荷主など様々な企業が関わっているため、CO2排出量の可視化が難しい領域とされるが、同実験では多くの企業が利用するオープンなシステムMOVO(ムーボ)を活用することで、輸配送単位毎のCO2排出量の可視化に取り組む。
三菱倉庫グループは、ESG経営/SDGs対応の一環として「効率的な輸配送等の実施によるGHG(温室効果ガス)/CO2削減」を推進。今回の実験をモデルケースとして、データを活用した効率的な輸配送を全国の倉庫・配送センター、さらにはグループ全体に展開し、CO2排出量の継続的な削減に取り組む。
Hacobuは、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル促進への貢献をめざし、2021年からMOVOの各サービスでCO2排出量を可視化する機能の追加を進めている。同実証実験により得られた知見を、さらなるサービス開発に活かしていくとしている。
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