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クラウドファンディング/2024年問題へ運送事業者を金融面で支援

2023年04月05日/3PL・物流企業

クラウドファンディングは4月5日、一般投資家からクラウドファンディングで資金1.39億円を募り、運送事業者を金融面で支援するファンド「モビリティファンド2号」を4月から稼働した。これを活用し、晴海コンテナ輸送が車両を導入、運送業界の「2024年問題」の解決策として「中継幹線輸送サービス」を新たに展開する。

晴海コンテナ輸送では、大型トラックの中でも切り離しが可能な車両である、トラクタヘッドとコンテナシャーシを活用した「中継幹線輸送サービス」を実施。同サービスでは、主要幹線道路に約200km毎に中継拠点を配置し、中継拠点でコンテナシャーシの切り離しと連結を行うことで、ドライバー1人あたりの運行距離を1日片道200km前後、往復400km前後にし、約8時間の労働時間を遵守する。

<中継輸送イメージ図>

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<拡大イメージ>

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2024年問題の解決策としてはこれまで、1台の車両の運行に際し、ドライバーを途中で交代させる方法が大手運送事業者を中心に行われていたが、1台の車両を2人以上のドライバーが使用するため、各ドライバーの職場の快適性の面で課題が残っていた。切り離しにより、1台のトラクタヘッドに対しドライバー1人が使用することになり、職場の快適性を担保することができる。また、1車両1ドライバーとすることは、車両の使い方や維持管理に対する責任を持たせることにもつながるという。

晴海コンテナ輸送の谷村幸治 代表取締役は、「現在の運送業界の配送スキーム、特に長距離輸送の運行方法では、2024年問題への対応で大幅なコストアップが見込まれ、運行方法の見直しが必須となっている。このプロジェクトによりドライバーの過労を大幅に低減することができ、荷主側にも『事故リスク低減』や『コンプライアンス』、『働き方改革への参画』を意識した依頼が可能となる。我が社が展開するセミトレーラーによる全国中継輸送に期待してほしい」とコメントしている。

クラウドファンディングでは、「投資を通じて世の中を良くする」をビジョンに掲げ、日本の物流を支える運送事業者様を金融の力で支援したいと、モビリティファンドを昨秋からスタートした。

モビリティファンドは、インターネットで投資家から集めた資金を使って運送事業者が保有する車両を購入し、そのまま同じ運送事業者にリースする、いわゆるリースバック方式を使うことで、運送会社に対しては資金調達支援を行い、投資家に対してはリース料等の収益から配当を支払うファンド。

 

 

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