スペースは7月22日、メーカーと農作物を結ぶ中継輸送の新たな配送スキームを構築したと発表した。
日本のサプライチェーンは、産地から納品先まで一方的に運搬するモデルであるため、空車回送が慢性的に発生しやすい。さらに昨今の燃料費高騰により、物流コストもまた高騰していることから、スペースは無駄を減らしコストを削減した配送スキームの構築に着手した。
配送スキームでは、愛知県田原市の青果を、愛知県一宮市を積み替え拠点として、北陸エリアの加工・小売・外食拠点へと納品する。また、従来は空車となっていた帰りのトラックにも、加工品やパレットを積み込むことで無駄を極力減らしている。
近所から産地を選択するのではなく、希望する産地から仕入れるためにどう運ぶか、という視点からルートを再設計しており、新スキームでは産地が遠くなっても、低価格での仕入れが実現しているという。
スペースの村井美映 代表取締役は「物流の効率化やコスト削減だけでなく、“いい商品を、必要な量だけ、確実に届ける”ことが大事。今後は農業分野に加え、食品・日用品など幅広い業種への展開を計画しており、多様な地域・業種で物流最適化と供給安定の両立を支援していく。社会インフラとしての物流改革を進め、『他社や他産業との循環型サプライチェーン』を築き、地域経済や生活コストの負担軽減に貢献していく」と述べた。
スペース/中継輸送に替え収益率アップ、運賃シミュレーション公開