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飯野海運ほか/バイオディーゼル燃料利用した海上輸送実証を完了

2023年10月10日/IT・機器

JX金属のグループ会社であるパンパシフィック・カッパー(PPC)と飯野海運は10月10日、国内非鉄金属業界では初となるバイオディーゼル燃料を利用した銅スラグの海上輸送に関する実証試験を行い、予定通り9月10日に航海を完了したと発表した。

今回の実証実験では国際持続可能性カーボン認証を受けたバイオディーゼル燃料である FAME(脂肪酸メチルエステル)を約24%、低硫黄重油(VLSFO)に混合したものを使用した。

同航海では、PPC が取り扱う銅スラグを日本国内の製錬所からマレーシアまで、飯野海運が運航する貨物船「Bright Hope」に積載し、廃食油や再生可能油脂から精製されたバイオディーゼル燃料を用いて輸送した。このバイオディーゼル燃料の使用は、燃料消費サイクル全体で生じた温室効果ガス排出量削減に寄与する。

<貨物船船「Bright Hope」>
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今回の実証実験では国際持続可能性カーボン認証を受けたバイオディーゼル燃料である FAME(脂肪酸メチルエステル)を約 24%、低硫黄重油(VLSFO)に混合したものを使用した。

JX金属グループは、先端素材の製造・開発から製錬・リサイクル・資源開発に至るまで、銅・レアメタルを中心とした非鉄金属事業を総合的に展開。2050年までに CO2自社排出量ネットゼロと、「Scope3」削減への対応も積極的に進めている。また、飯野海運グループは、資源・エネルギー輸送を主力とする海運業と、オフィスビル賃貸を主力とする不動産業を展開し、2050年までに全社でカーボンニュートラルを達成すべく革新的な技術への投資を積極的に進めている。

今回の取り組みは、脱炭素社会の実現に向けて共通したビジョンを有する両社が、クリーンな船舶燃料を用いた海上輸送の実現可能性を検証したもの。今後両社は、同実証試験の成功を踏まえ、クリーンな船舶燃料の本格利用に向けたより具体的な検討や、スラグに限らず銅製錬に関連するさまざまな製品の海上輸送時のCO2削減策について、積極的に議論していくとしている。

銅スラグとは、銅を製錬する過程で発生する副産物。CO2負荷が低く、セメント用原料やサンドブラスト材料として再資源化されている。

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