日本貨物鉄道(JR貨物)が11月13日に公表した10月分の輸送動向によると、輸送実績はコンテナが176万9000トン(前年同月比8.6%増)、車扱が69万4000トン(8.2%増)で、合計246万3000トン(8.5%増)だった。
<10月のコンテナ輸送量>
輸送実績 | |||
コンテナ | 車扱 | 合計 | |
実績(百トン) | 1769 | 694 | 2463 |
前年比(%) | 8.6 | 8.2 | 8.5 |
10月は国内景気が引き続き緩やかな回復にあるものの、食料品を中心に商品値上げ等もあり個人消費の改善には足踏みが見られた。一方、一部貨物列車で編成両数を減らして運行したものの、物流の2024年問題やカーボンニュートラルの実現に向けた動きを背景に、鉄道利用は堅調に推移し、輸送実績は前年を上回った。
コンテナは、食料工業品における清涼飲料水及び酒類の需要が引き続き堅調であり、一部顧客における鉄道シフトの取組み等もあり、荷動きが好調となり前年を上回った。
また積合せ貨物は、ドライバー不足への対策の一環として、既存区間における利用増や新規輸送の開始等があり増送となったほか、紙・パルプは、ペーパレス化の進展に伴う紙の需要減が続く中、鉄道シフトの動きや定期修繕を控えた一部顧客の前倒し出荷等により増送となった。
車扱は、石油が需要減により一部向け先について減送となった。一方でセメントは、顧客工場における定期修繕実施の時期ずれにより前年を上回った。