川崎汽船は11月22日、新造液化CO2船“NORTHEN PIONEER(ノーザン パイオニア)”の引渡式を執り行った。
引渡式は大連造船にて行われ、船舶はNorthern Lights社へ引き渡される。なお、船舶の引き渡しは後日に予定されている。
世界初の本格的な二酸化炭素回収貯留(CCS)バリューチェーンプロジェクトに従事する本船舶は、川崎汽船のロンドンを拠点とする子会社“K”LINE LNG Shipping(UK)が船舶管理を引き受け、ノルウェーのCO2回収施設から同国西部のオイガーデンにあるNorthern Lights社の受入基地まで液化CO2を輸送する。
また、同社はNorthern Lights社の発注した4隻の船隊のうち、本船舶を含む3隻の液化CO2船の裸傭船契約および定期傭船契約を締結している。
同社グループは、環境に係る長期指針「“K” LINE環境ビジョン 2050」に基づき、自社の低・脱炭素化および社会の低・脱炭素化支援に向けた様々な取り組みを推進している。
同社は先進的に取り組む液化CO2輸送の案件を通じて得られる知見を、将来の事業開発に活かし、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指すとしている。
■概要
カーゴタンク容量:7.500m3
全長:130m
船幅:21m
輸送条件:最大圧力19bar(g)・最低温度-35℃
主燃料:LNG
低炭素技術:ローターセール・空気潤滑システム
川崎汽船/Northern Lights社と3隻目の液化CO2船傭船契約