LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





国際ドローン協会/千葉県東庄町で災害時想定のガソリン輸送実験

2025年03月03日/IT・機器

国際ドローン協会は2月5日と7日、千葉県東庄町と共同で、ドローンを活用した災害時輸送の実証実験を実施した。

<立入管理措置を講じて北総育成園に荷物をおろす様子>
20250303IDA01 710x481 - 国際ドローン協会/千葉県東庄町で災害時想定のガソリン輸送実験

実証実験は、災害時における迅速かつ安全な物質輸送の可能性を探ることを目的としており、地域の災害対策とドローン技術の社会実装に向けた重要なステップになるという。

実験では、発電機とガソリンを東庄町役場から町内の病院までドローンで輸送。荷物の総重量は30kg、飛行ルートは3.6kmと2.8kmの2ルートで行った。

災害時、道路の寸断による陸路の緊急物資輸送ができなくなることを想定したもので、電力供給の要となる発電機と燃料(ガソリン)を安全かつ迅速に届けるための検証だ。

なお、今回の実験で輸送したガソリンでは、発電機を約20時間稼働させることができ、約4800台のスマートフォンを充電できる電力を供給できるという。

今回の実験のポイントとして、線路上空を横断したことが挙げられており、日本で初の試みとなった。線路の上空を越えて緊急物資輸送を行ったことは、災害時や医療物資の緊急輸送を確立したという点で大きな意義を持つ。

また、ウインチを使った吊り下げ式物資輸送により、着陸場所を確保できない場所でも物資輸送が可能なことが立証された。リアルタイムモニタリングも実施し、業務効率化や安全管理の強化が期待される。

東庄町では、これまで町内の全ての避難所、災害物資保管倉庫、東庄町役場を結ぶ8つの物流ドローン空路を構築しており、今後も緊急時の空路活用ができる体制の整備を推進していくとしている。

■実証飛行の実施概要
期間:2025年2月5日、7日
配送内容:発電機とガソリン(総重量30kg)
飛行ルート1:東庄町役場 → 東庄病院(約3.6km)
飛行ルート2:東庄町役場 → さざんか会 北総育成園(約2.8km)
使用機体:DJI FlyCart 30
体制:一等無人航空機操縦士2名(目視内限定解除、最大離陸重量25kg未満の限定解除も取得)

SkyDrive/大阪府と災害時等に物流ドローンの輸送に関する協定締結

関連記事

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース