ゼロは3月17日、春の車両輸送繁忙期に向け、輸送案件への対応を強化すると発表した。
全国50か所以上の物流拠点に配備した約1000台の自社キャリアカーと、約80社の協力会社による輸送ネットワークに加え、「自走員」と呼ばれる顧客の車を自ら輸送する専門ドライバーを拡充する。デジタルツールを導入し、現場班の組織立ち上げと活動支援も行う。
ゼロによると、自動車市場の動向としては、2024年春は認証不正問題の影響で低調だったものの、2025年春は平年並みとなり、前年比で新車販売台数の大幅な増加が見込まれる。新車販売の活性化に伴い中古車の下取りが増え、中古車販売も増加の見込みという。
そこで今回は、1~2月を繁忙期の準備期間、3~4月をピークと捉え、「2024年問題」にも対応。輸送力不足の克服と働き方改革、サービスレベルの維持向上に注力した。
具体的には、長年の経験を持つ配車係が、現場でのルート設定や緻密なシフト調整により、オペレーションを支援。トラックドライバー以外に「自走員」も拡充することで人材を確保した。
また車両輸送業務向け専用アプリ「moℓa(モーラ)」を活用し、オフィスと現場間の情報伝達を円滑化する。
「moℓa」は、車両状態を写真撮影しWeb上で確認できる仕組みや、輸送伝票などをデジタル化することで利便性を向上させた独自開発アプリで、自走員が現場作業を習得しやすい仕組みも導入し、急激な需要増に対応できるようにした。
さらに、多様な輸送案件に対応するため、部署ごとに班組織を編成する。各班にリーダーを配置し、業務分担と情報連携を強化。人材育成を促進する。
セロは、急増する輸送案件に対しミスや連絡もれのリスクを減らし、確実な車両輸送体制を構築、安定した輸送力で自動車市場を下支えしたいとしている。