三井物産は4月30日、子会社のPortek社を通じ、東欧/バルト三国の中央に位置するラトビアのリガ市で多目的港湾ターミナルを運営するRUT社の株式80%を約2100万ユーロで取得したと発表した。
コンテナ貨物取扱いの歴史が浅いRUT社に対し、Portek社がもつコンテナターミナル運営ノウハウを提供し、荷役効率などの改善を図ることによって、ターミナルのコンテナ処理能力を倍増させる計画。
RUT社の株式取得により、高成長が続く中央アジア・ロシアなどCIS圏の経済成長の取り込みを狙った、欧州での港湾ターミナル事業への参入を実現した。
また、Portek社として初の本格的なバルク貨物取扱いとなり、同貨物事業のノウハウを蓄積し、アジア・大洋州・アフリカなどでのバルクターミナルの案件開拓・運営等に活用することで、更なる物流インフラ事業の拡大に繋げていきたい考え。
ラトビア最大の港であるリガ港は、バルト海に面した良港で、古くから東西の交易の重要拠点として発展し、高成長が続くロシア、カザフスタンなどCIS諸国向けのゲートウェイ港としての機能を果たしている。
RUT社はリガ港において、バルク貨物やコンテナ貨物の荷役、冷凍・冷蔵倉庫、鉄道輸送も含めた多目的港湾ターミナルの運営を行っている。
木材関連のバルク貨物に加え、2009年より新規に取扱いを開始したコンテナ貨物(食料品、衣類等)の伸びにより、堅調な事業拡大を続けている。