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物流最前線/パスコ 島村秀樹社長 対談 ナビタイムジャパン 大西啓介社長

2018年11月26日/物流最前線

<パスコの島村社長>
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<ナビタイムジャパンの大西社長>
20181126pasconavi4 500x334 - 物流最前線/パスコ 島村秀樹社長 対談 ナビタイムジャパン 大西啓介社長

大手物流企業とトラックドライバー、両方向からのアプローチが可能

―― 発表では3年以内に新規300社獲得を目指すと。

島村 提携発表以降、20社程度から問い合わせがありました。1社大体100~200台のスマホの端末を利用していますので、今年度中には何社か契約に至るものと考えています。配車管理システムを採用いただいた企業からも、ナビケーションが欲しいと伺っていたこともあり、まずは順調な滑り出しであると思います。

大西 私どももパスコさんのユーザーに「新たな設備投資なしでナビゲーションができる」といった話をさせてもらえるさまざまな機会をいただいています。ありがたい話です。

島村 ナビタイムさんは「トラックカーナビ」といったサービスも行なっていますね。

大西 はい。トラックカーナビは2年前に提供開始しました。最初は法人の方に会員になってもらうつもりが、企業の多くが小規模で運営されていることもあり、法人契約とまではなかなか結びつきませんでした。そうなると、トラックドライバーが自己負担してでも入りたくなるサービスにしないといけないということで、実際にトラックに同乗させてもらったりトラックドライバーの方が集まる場所でアンケートを行うなど、あらゆる努力を払いました。どうすればトラックドライバーに役立ててもらえるか、魅力あるアプリになるか、試行錯誤しました。月額800円と結構値の張るアプリですが、現在何万人ものドライバーに利用してもらっています。

島村 何万人ものトラックドライバーを会員に抱えているのはナビタイムさんの強みですね。これまで私どもはどうしても物流関連の企業が対象でした。

大西 ありがとうございます。スマホのアプリではユーザーの生の声を集めるのは簡単です。それを着実に実現することで、満足度を高めていくことができます。その一つが仲間のトラックが今どこを走っているのかを同一画面で見せてあげることでした。トラックドライバーは孤独な職場と言われており、この機能は利用者から多くの要望をいただき実現しました。要望に対して真摯に取り組むことでサービスを使っていただけるようになりました。このようなことから、例えば10人のトラックドライバーがいる会社で半数程度のドライバーがトラックカーナビを入れている物流会社であれば、上司に提案することで、法人契約できるボタンをアプリ内に作りました。最近では法人としての契約も増えています。このアプリにより、中小の配送会社も安心・安全に走れるようになったものと思います。私どもはトラックドライバーとのコミュニケーションは得意ですが、大手法人となると、やはりパスコさんにお願いすることになります。

島村 私どもではトラックドライバーとの直接的なコミュニケーションはありませんので、ナビタイムさんとは相互補完の関係ですね。いわば理想的な関係が構築できます。私どもの営業スタイルは、営業マンが技術畑に近い人材ですので、ユーザーの声を常に聞き、それを新しいサービスに生かすということを実践しています。現在の課題、今後の要望、それに対して私どもが何をしなければならないのかをPDCAを基本に据えて営業活動を行なっています。その一環でPASCOロジスティクスソリューションユーザー会というものを定期的に開催して、私自身もお客様の声を直に伺っています。

大西 私どもも、業界最大手のパスコさんと連携できることで、社員は大変喜んでいました。それと、私どもはほとんど開発部隊で、営業部門はあまり多くないのです。正直、当社の営業部門はパスコさんの強力な営業部隊と連携できることで、その営業力に期待している面もあります。

島村 提携を社員に伝えた時、社員は驚いた顔をしながらも、シナジーが生まれる可能性が高い提携だと喜んでいました。特に、地方の自治体や企業の営業を行っている営業マンは、自分が使っているナビタイムさんのアプリが様々なお客様への商材につながることを喜んでいましたね。

大西 ユーザーの方々は、この提携により配車管理システムについてはパスコさんが入口になると思いますが、ナビゲーションへのニーズもでてきます。逆にナビゲーションでは私どもが入口となります。配車管理システムへの要望に発展すると思います。どちらのニーズにも対応できるようになるため、提携のメリットは非常に大きく、3年間で新規300社獲得は可能な数字だと思います。

島村 大西社長のおっしゃるとおりですね。私どもの配車管理システムは現場の意見や要望を生かし常に改良を加え、機能を充実させるなど進化しています。しかし中小トラック運送事業者の方々から、より手軽に配送配車計画を立て、スマホでナビゲーションできるソリューションへの要望が多くありました。まさに今回の提携は理想的な形だと思います。

<パスコのLogiSTAR配車管理簿>
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<ナビタイムジャパンのビジネスナビタイム動態管理>
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