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川崎汽船/500億円投じ構造改革、2019年度以降の黒字化目指す

2019年03月07日/SCM・経営

川崎汽船は3月7日、事業環境の変化に対応するための構造改革を実施すると発表した。

2018年度通期業績が、主にコンテナ船事業統合会社Ocean Network Express(ONE)の営業開始時に発生したトラブルの影響により、大幅な赤字に転落する見通しであることから、中期経営計画の最終年度とその先の収益力強化を見据え、抜本的な構造改革を断行する。

具体的には、2018年度第4四半期に500億円の費用をかけて、ONEへ傭船しているコンテナ船と、中小型ドライバルク船の不経済船25隻について傭船解約するほか、2019年度以降の市況影響型船隊を縮減することで、抜本的に収益力を強化する。

<「構造改革」「選択と集中」による効果>
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構造改革による効果は2019年度と2020年度に100億円ずつ、2021年度に80億円、2022年度に70億円を見込んでおり、これらの効果に加えて、非コア事業の売却など事業ポートフォリオの見直しや、その他船舶等資産処分など選択と集中による経営資源の再配置にも2018・2019年の2か年で取り組んでいく。

2019年度以降の取り組みと2020年度から始まる次期中期経営計画に向けては、ドライバルク事業、自動車船事業、エネルギー資源事業、物流/関連事業の本体4事業へポートフォリオを集中。

ドライバルク事業ではケープ船を中心とした安定収益型船隊の拡充と、中小型船など市況影響型基幹船隊の適正化、自動車船事業では航路別収益管理の徹底による航路網の合理化と、運賃修復などへの取り組み、エネルギー資源事業では市況影響型事業の整理とリスクリターン評価を踏まえた事業拡充による選択と集中の徹底する。

また、物流/関連事業ではケイラインロジスティクスを中心としたグローバルネットワークを含む関係会社網の再構築と、外部知見も導入した地域密着型物流事業の拡充などに取り組み、ポートフォリオを最適化することで収益力の向上を図るほか、経営管理の高度化と機能別戦略の強化も合わせて行い、これらに徹底して取り組む。

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