帝国データバンクは9月3日、「TDB景気動向調査(全国)-8月調査-」の結果を発表した。
それによると、8月の景気DIは39.2(前月比1.5ポイント減)で、3か月ぶりに悪化した。
国内景気は、感染者数急増に記録的大雨の影響も加わって一時的な足踏み状態となった。今後は、緊急事態宣言等で一時停滞するものの、緩やかな回復が続くと見込まれる。
業界別では、全10業界中の9業界が悪化。緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響や、各地で悪天候が続いたことで、特に個人消費関連の業種が大きく落ち込んだことが影響した。
「運輸・倉庫」業界の景気DIは36.0(0.3ポイント減)で、3か月ぶりの悪化となった。現在の景況感について企業からは、「緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが相次いで発出されたことから、運送業界への輸配送依頼が増大している(集配利用運送)」、「先行きは不透明ながら、足もとの売り上げは順調(港湾運送)」、「水害の影響もあり自動車製造ラインが時々止まっている(一般貨物自動車運送)」などの声があった。
また、先行きに対しては、「輸出関連企業は堅調な伸びが期待できる(一般貨物自動車運送)」、「新型コロナウイルスの収束に向けて少しずつ回復してくると期待(港湾運送)」、「鋼材の値上げ、材料不足はしばらく続くとみられる。2022年度は需給バランスがどうなっているか、まだ見通せない(普通倉庫)」などの声があった。
景気動向調査/国内景気2か月連続改善、運輸・倉庫も2か月ぶり改善