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特別企画
人を育て人を守る「仙台長町未来共創センター」竣工
フクダ・アンド・パートナーズ挑戦の軌跡を追う
ー後編(未来編)

2022年06月17日/物流最前線

平常時と非常時で機能が変わる

<正面から見た仙台長町共創センター>
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<竣工式であいさつする福田社長>
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<1階部分エントランス>
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<夜の仙台長町共創センター>
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<F&Pの関係者一同>
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「仙台長町共創センター」は宮城県仙台市太白区郡山六丁目に立地、東北本線の太子堂駅から3分の距離だ。仙台駅と空港駅のちょうど中間地点に位置する。仙台空港から約10㎞、仙台空港アクセス線で約17分の距離だ。仙台南部道路の長町ICからは約1㎞、車で5分の距離。仙台駅までは約5㎞となる。2022年4月1日に開所、4月6日に完成セレモニーが開かれ、仙台市長をはじめ約100人が参列した。

建物は5階建てで敷地面積は1426.67m2、延床面積は2864.73m2。「平常時と非常時で機能が変わる共創と共生のリバーシブルビル」と銘打っている。つまり、平常時と非常時では機能が全く違うということだ。平常時は「人を育てる共創」の観点から、企業向けオフィスビルの用途と、SDGsの発信基地、東日本大震災の伝承といった用途で機能する。

一方、非常時には、「人を守る共生」の観点から、非常時の帰宅困難者一時滞在施設、テナント企業のBCPや地域防災施設としての役割を果たす。非常時にはF&Pの備蓄食料を避難者に無料提供する。非常用発電機に加え、「太陽光発電+蓄電池+EV」で電力を複数でバックアップし、非常時でも電気が消えない施設を実現している。さらに、F&Pの東京・首都圏での災害時には、経営執行業務機能として役割を果たす予定だ。

1階はビック・ママ運営の小規模保育園と学童保育が入居。2階は丸和運輸機関が入居。AZ-COM BCPギャラリー、セミナールーム(貸会議室)、備蓄倉庫が用意されており、非常時に帰宅困難者の一時滞在スペースに変化する。3.4.5階はテナント企業のオフィスとなっており、現在すべてテナントは決まっている。

特筆すべきは、非常時の施設機能だろう。先に述べた72時間以上電気が消えない発電設備はもとより、非常時に2階フロアは、地域の住民を守るため、帰宅困難者の一時滞在スペース(約80人分)となり、F&Pの食料備蓄品も無償提供される。必要に応じて、帰宅困難者にはエアマットも用意。自動販売機は災害発生時に飲料を無償提供する。電気自動車も用意し、非常時には動く蓄電池として活用する。

防災備蓄品には、組み立て式簡易トイレや簡易シャワーも用意。避難滞在が長期化する場合は、かまどベンチが力を発揮する。通常はベンチだが、非常時には原始的だが、薪や木材類を燃やして煮炊きができる「かまど」として使える便利な代物だ。体調不良を起こしやすい非常時には、温かい食事が不可欠だと言われている。また、ソーラー街路灯を設置しており、太陽光エネルギーを変換して点灯。非常時には電源供給し、携帯電話にも充電できる優れものだ。

次>福田社長の思いはまだまだ続く

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