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新たなスタンダードの創造
トップとしての心構えと行動

2022年12月20日/物流最前線

20221205hashiglp5 icatch - 特別企画 日本GLP 帖佐義之社長×橋下 徹 Vol.5

■高速道路網に見る大阪と東京の違い  Vol.1
■サプライチェーンの重要性を認識 Vol.2
■意識改革は実体験を重ねること Vol.3
■倉庫にオープンハブの概念を持ち込む Vol.4
■トップとしての心構えと行動 Vol.5

トップとしての心構えと行動

<対談を終えての2人>
20221205hashiglp51 - 特別企画 日本GLP 帖佐義之社長×橋下 徹 Vol.5

帖佐  橋下さんは、民間とクローズとを対比されましたけど、民間企業も結構そういうところは多いですよね。大企業になればなるほど。よく民間企業で、「あそこは役所みたいな会社だ」とネガティブな意味で使いますけど。長い間、同じところに慣れ親しんでしまうと、人間は変化に対して消極的になってしまうというか。どういう意識でそうなってしまうのか。

実はありがたいことに、当社は今すごく成長している途中ですけれども、例えば会社を立ち上げた、数人とか十数人でやっていた頃と、今全従業員が300名ぐらいいるんですけど、やっぱり段々会社のなかにも、もしかすると大企業病の入り口かなみたいな、セクショナリズムみたいなものですとか、前例を踏襲しすぎですとか、去年もこうやったから今年もやります的な話をちょくちょく目にするようになってきたんですよね。

橋下  これまでに、何かそういう意識をされて、トップとしてこういうふうに引っ張っていこうとか、何かこういう思いを社員の方に伝えたいとか、何かそういうことで意識されたことはありますか。

帖佐  意識していますね。まずは前例を真似するなということ、それから新しく入ってくる人たちに「GLPのやり方って何ですか」という質問をするなと。GLPはお前が作れと。それまで、根本から、ゼロから1にするところからGLPという仕事を始めているんですけれども、前例がないところから何かを作ろうとしたら、必死に考えなきゃいけないわけですよね。でもそれが何かを生み出す力になる。考える力になる。だから次のGLPを作るのは君たちなんだから、君たちは考えなさいと。前例は参考にするかもしれないけれども、マネをするなということはすごく言います。ほかにもすごくたくさんあるんですけれど。

橋下  それはすごく重要です。自分たちで作ること、これはパーパス経営と言われていますが、自分の目の前の仕事、これが社長の立場になると、組織を引っ張って社会貢献につながるところがすごく見えるんですけども、個々のメンバーになると、日々の仕事が、これが社の利益、さらにそこから社会貢献にどうつながるのかというのが見えにくいところが出てくると思います。だから僕も、いろいろなところで企業のセミナーをさせてもらうんですけど、例えば歯科衛生士はすごく転職率が高いみたいで。話を聞くと、「毎日、歯も磨いてこないような人の口の中を掃除するのがもういやなんです」と言うのです。いやこれ、今、医学のエビデンスで、人間の病気の8割の原因は歯から来ていると。だから歯の、口腔内ケアをやることによって、病気の8割ぐらいを低減できると。これは人間のヘルスケアにつながると同時に、今、日本の国は医療財政が逼迫しているので、歯医者さんから、もっというと歯科衛生士さん、あなたのその日々の業務によって、人の健康だけじゃなくて医療財政に貢献することになるんですよ。その意識をもうちょっとディスカッションしながらこの仕事にどうやって付加価値をつけていくかをディスカッションしたらどうですか。それがパーパスになるんじゃないですかって言ったら、歯科衛生士さんが「ええ、私の仕事はそんなに社会につながっているんですか」と初めて気づいて、ディスカッションが始まったということもあります。やっぱり組織のメンバーで仕事を、日々の業務をやっていると、これがどういうふうに自分の存在意義、パーパス、社会貢献をするのかが見えなくなると、モチベーションが上がらないというか。多分社長とか部長とかそういう立場だと、はっきりとこの会社のやっている行動と社会貢献のつながりが見えるんですが。その辺の各メンバーに対しての認識の共有がポイントになるのかなと思います。

帖佐  そうですね。待遇がいいとか、福利厚生面だけじゃなくて、人間が働く動機というのがそもそもパーパス、自分がどうやって社会に役立っているのかというのが、特に今の若い方々はそこを大切にしているような気がして。私もすごくそれは大事だと思います。もう一つは、まだまだ我々は人数的には中小企業の部類に入ると思うんですけれども、大企業になる過程の中で増えてくるかなと思うのが、合意というか、コンセンサスを取りながら物事を進めていく。企業って、民主主義じゃないと思いますね、ある意味では。そもそも選挙で社長は選ばれないわけですから。独裁も、ワンマンもよくないとは思いますけれども、やはり強烈な何か主張ができる場というものはついてこないといけない。それは社長がいるから強い、役員がいるから強いんじゃなくて、いい意見ですよ。こういう風土を常に残していくということが、大事じゃないかなと思います。それから本当の意味で風通しの良い、強い会社、さっきのようなセグメンテーションに陥らない会社として進めればと思っています。

橋下  まさに今、日本の組織経営で非常に課題になっているのが心理的安全という、要は企業の不祥事ですね。A社やB社も第三者調査報告委員会の報告書を見るとですね、心理的安全がきちっと確保されていません。すなわち、言いたいことが言えない。何か問題があることだと言えない。ちゃんと言いたいことを言っても自分は安全だ、要は言いたいことを言って、でも社長の耳に障るようなことを言うと左遷させられるかもわからないとかね。人事で悪評価を受けてしまうかもしれないということで、みんなが言いたいことを言えない環境になる、これは最悪ですね。でも日本企業はそれが多いんじゃないかと。やっぱり海外の企業で僕も携わらせてもらっている勢いのあるところは、もう心理的安全が強度に働いています。もう言いたいことはバンバン言っていますよ、会議のときも。ただこれはポイントがあって、何にもない状態でメンバーが言いたいことが言えるかというと、それはなかなか言えないのです。僕なんかがいろんなところで自分なりの経験で言わせてもらっているのは、やっぱりこれは今帖佐さんが言われたように、責任のある決定権者がちゃんと決定を出す。決定には最後、従ってくれと。ここだけをきちっと黄金のルールを固めておけば、決定するまでは自由に言ってくれと言うとね、けっこうみんな意見が出ます。というのは今、日本は、帖佐さんが言われたように、合議制、全会一致が原則ですから。全会一致になると、朝日新聞とか毎日新聞みたいなああいうインテリの人たちは、みんなで全会一致がいい、これが民主主義だと言いますが、全会一致は最悪ですよ。みんな空気を読むから。全会一致が崩れそうかなと思ったら、言わなくなってしまいます。

帖佐  妥協の産物の結論にしかならないですね。

橋下  そうですよね。みんな右を見て左を見てね、常識みたいなものがあるから言わなくなる。でも「決定権者が最後は決定するよ。それに従ってもらうけど、でも決定するまでは反対意見をどんどん言ってくれ」というと、いっぱい意見が出ますよ。

大阪都構想の話じゃないですけどね、僕は大阪府と市を一つにまとめる大阪都構想を打ち出しました。でもこれには大阪市役所が猛反対しました。当然ですね、大阪市役所が解体になるわけですから。大阪府庁を解体して、新しく大阪都庁をつくる。さっき言いましたけど、東京は府と市を一つにまとめたのが1943年。東条英機が閣議決定でやりました。だけど今の日本ではそんなことはできません。やっぱり民主主義の国なので、住民投票や法律改正が必要になるので。これ府と市を一つでまとめるというのは巨大な例なのでなかなか大変なんですけども、それでも俺はやるんだと。でも大阪市が反対ばっかりしていたので、それなら俺が市長になるぞといって、大阪府知事から市長に転じるわけです。

そのときにね、この街頭演説で何を言っていたかというとね、「大阪市役所をぶっ壊す」と。今NHKをぶっ壊すと言っている人がいますが、そのはしりですけど、「大阪市役所をぶっ壊す。大阪市の職員、一族郎党、首を洗って待っとけ」みたいなことを、これをどこでやっているかというと、大阪市役所の前で演説をやっているんですよ。私も頭がおかしいですよね、大阪市の職員としては、こいつだけは許さないなんてなって、この選挙のときにはもう大阪市がこれ、中の島一派と呼ばれるぐらい結束力が高いんですけども、僕の対立候補、いわゆる現職の市長を徹底的に応援して、橋下を落とせと。橋下が来たら大阪市役所が大変なことになるということで、すごい選挙でした。このときにはSPもいっぱいついてくれて、危ないというような状況になってですね。

最終的には僕が勝ちまして、大阪市長として市役所に乗り込みました。もう市役所の幹部から何から戦々恐々としています。そこで僕はどうしたかというと、そのときにね、大阪市役所の当時の局長だった総務局長という人事と財政を一手に握る一番の官僚のトップですけれども、その人が反橋下、反都構想、反維新の急先鋒だった、その大阪市の総務局長に僕は副市長への就任を打診しました。

というのは、僕が乗り込んでいっても、大阪都構想、大阪改革をやるということを大号令しても、職員みんな言うことを聞きません。意見も言えないだろうし。だったら、僕が決定権を持っているから、決定したら従ってもらう。でも、反橋下、反都構想の急先鋒だった局長に、決定権者は僕だから決定したことには従ってもらうけど、そこまではもう反対意見をどんどん言ってもらってかまわないと。局長が僕のこと嫌いなのもわかるし、都構想反対なのもわかるし、維新を嫌いなのも分かる。だけど、大阪市役所の意見を代弁する意見を言ってくるのはいいと。その代わり、決定したことには従ってくださいって言ったら、その局長は「私は法律に従います」と。だから橋下に従うということだけは言いたくなかったんでしょうね。そこは最後の誇り、矜持として。でも法律に従います、公務員だから。そこは地方自治法に最後の決定権は市長にあると書かれていますから、そこは職員が全部決定権者に従わなきゃいけないと法律に書いてあるので、局長は「法律に従います」と言って握手して、では副市長をお願いしますと言いました。まあ、維新のメンバーは怒り心頭でした。

あの反維新の急先鋒をまず左遷すると思っていたのに、なんで副市長なんだと維新のメンバーから言われました。いや、心理的安全を高めないと、俺が1人で乗り込んでいっても、誰も何も意見を言わない。みんな面従腹背になって、何も仕事をしなくなると。それよりも心理的な安全を働かせて、決定するまでは反対意見が出るところを見せると。これは口だけじゃなくてさっきのモトクロスの例のように、体験をさせることだと。

もうこの副市長がガンガン反対意見を言ってきて、どれも鋭い反対意見ばっかり言ってくるわけです。もう激論になるんですよ。最後は修正をかけながら、最後に「決定」とやると、あとはこの副市長が「決定したことはやれ」と組織に号令をかけてくれて、さっきのモトクロスも、もう怒鳴り合いですよ。

だけど最後決定したことは、この3万8000人の職員ですね。その様子を見て、あいつ、橋下は気に食わないけど、一応意見は聞いてくれたなあ、修正もかけるということで、さっきのモトクロスをはじめ大阪改革というのは、僕らは言うだけですよ。ある意味。だけどそれを組織が実行してくれたというのは、そういう心理的安全を強度に働かせて、一番の反対の急先鋒を副市長に置いて、激論をするけれども、そのかわり決めたことには従ってもらう。そういうふうなことで改革を進めていったことがあります。

帖佐  素晴らしい考え方ですね。私も全く同じことを言います。会議室の中では激論をかわそう。でも、一歩出たら、決まったことに対して一致団結で会社の方針としてやっていこうと。私、安芸高田市長をすごく応援しています。あの方もすごく橋下さんを意識されているのか、橋下さんに追随されているような感覚だと思います。応援したくなりますよね。

橋下  彼はこの間、僕の番組に安芸高田市から来てくれましたが、面白かったですね。戦ってくれ、戦いますって、もうやっぱりそこで長いものに巻かれてしまうか、戦うかというところは分水嶺になりますよね。でも安芸高田市長の石丸さんはまだ30代後半です。帖佐さんはおいくつですか。

帖佐  昭和44年生まれです。

橋下  戦うことがしんどくないですか。どうですか。若い頃はもう、30代だと僕もガンガンいけたんですけど、最近なんかもうこの辺でいいかなと。やっぱりそうは思わないですか。

帖佐  物事によりますかね。だいぶ許容範囲が広くなっている気はしますけれど、またこだわるところがあるから、やっぱりまだ戦っていくと。

橋下  やっぱり僕も戦う姿勢というのは絶対必要だし、場を全部荒らしてぐちゃぐちゃにしてしまったらこれは元も子もないですけれど、でもやっぱり戦う姿勢を示せば、僕はメンバーもついてきてくれるのかなというところで、帖佐さんはやっぱりこの物流業界で戦い続けていると。

帖佐  偉そうなことを言うと聞こえが悪いですが、利己的な、利権みたいなこととは戦いたいなという思いがあります。全体最適を目指すとか、業界の向上とか、そういうところにはものすごくエネルギーを注ぎたいので、それに対して反対することには戦わないといけないのかなと思っています。

橋下  さっきも、物流業界をこうやって引っ張っていくと同時に、何か人生のゴールや目標や達成感といった、こういうことで達成感を感じるなあということはありますか。

帖佐  最近千葉で農業をやっているんですよね。米作りをやっていますが、なんかああいうところに行くと、ものすごくおだやかな気持ちになりますね。今の話と正反対なんですけど、何年か後にこういうところで仕事を忘れてのんびりできたらいいなとは思いますが、まだ先になりそうです。

橋下  でも帖佐さんをはじめ、僕は本当に物流業界はね、今までの環境を変えて。これは日本社会、日本経済を発展させる主役になるんだという意識を持ってもらって、各業界のメンバーのみなさんにがんばってもらいたいと思うんです。そのとき、今日多分僕よりも歳上の方もいらっしゃるので、あまりえらそうなことは言えないんですけど、僕は大阪都構想で挑戦して、46歳で住民投票に負けて、最後は政治家を引退したんです。

政治決戦って、やっぱり世が世なれば、地域が地域ならば内戦状態ですから、殺し合いです。実際にそれぐらい激しい住民投票の決戦になったんですけれども。ただ、民主国家はありがたくてね。今ちょうどアメリカでも中間選挙をやっていますけど、民主国家の投票はありがたい。ロシアとかウクライナとかを見ていると、やっぱり政治的な主張を押し通そうと思えば命を捨てなきゃいけない、血が流れる状況ですけど、民主国家の場合、投票で決まる。僕も負けましたけど、それでも元気ですよね、負けたのに。これが、時代が時代だったら、僕は多分首をはねられる。妻の首も子ども7人の首もはねられて、淀川の河川敷に並べられていたんでしょうけど。でもこんな壇上でえらそうにしゃべることができているのも、これは民主国家ってありがたいなあと思っているんです。

ただ、46歳で思ったのは、完全燃焼するとね、もう人生もうどうなってもいいやって思えるというか、階段連鎖。大阪都構想はね、本当に説明すると2時間ぐらい説明にかかっちゃうんですけども。いろいろ、要は人生を階段だとすると、大きな岩がいくつもこう見えるわけですよ。大阪都構想、府と市を合併するなと。学者も言っていました。誰もそんなことを本気でやろうとしなかった。やろうとすると、大阪府知事、大阪市長、同じ考えの者を誕生させないといけない。それから大阪府議会、大阪市議会で過半数を取りに行かないといけない。既存の政党はみんな反対ですから、自分で政党を作らないといけない。選挙で勝たないといけない。それだけじゃなくて、今度は東条英機みたいな閣議決定ができないから、法律まで作らないといけない。

そうすると国政政党まで作らないといけない。誰もが「そんなの無理だ」と、大阪都構想ということを2008年、2009年に言っただけで、無理だということをみんなが言っていました。コメンテーターの一人も、「無理なことをやるな」と。だけどそこで、階段に一歩足を踏み出さなければ、もう永遠に上には行けない。だけど岩があるんだけど、とりあえず一歩、二歩進んで、目の前にある岩を死に物狂いではい上がって、次また岩があっても、そのときはそのときでまた考える。そこで岩が10個ぐらい見えるから、これは無理だなって言ってもう踏み出さないでいるのか、この岩を乗り越えていけば、そのときはそのときだと思って上がり続けるのか。僕は大阪都構想というこの階段については、最後の最後までいけたつもりですけど。最後の岩で、住民投票で負けちゃいましたけど、でも完全燃焼感もありますね。

帖佐さんもそうだと思いますが、今このお立場で、社長という地位だったり、収入だったり、いろんな得るものがあったとしても、最後、人生の納得感はなにかなと思ったら、自分の持てるエネルギーを全部使ったというところがね、なんか納得感ですね。これも人それぞれによってエネルギーの量が違うから、使い方はいろいろあると思います。ぼくはだから自分よりも年下のメンバーに言っているのは、やっぱり人生は1回ぽっきりなんだから、完全燃焼して、ああ、僕の人生、もう全部エネルギー使い果たしたなと思って棺桶に入るのがいいんじゃないのということを言っています。

司会  橋下さんはものすごく強靭なメンタルをお持ちだなってすごく思いますが、テレビで拝見したんですけど、知事・市長時代はものすごくストレスフルで、もう皮膚が真っ赤になってしまってシャツを着るのが大変だったという時期があったとおっしゃっていたんですが、どんな原動力でここまでやられてきたんですか。

橋下  皮膚が赤くなってシャツの上から掻いていたから、シャツが血だらけになりました。今は大分治りましたけど、ずっと体が硬直していたから、左半身がずっと動かなかったのです。トレーニングでやっと動き始めたけど。自分ではそんなに感じなかったけど、やっぱり体に反応が出ますね。

さっき言ったこの石を乗り越えてやろうということです。もうその思いだけでした。それは大阪をとにかくもう1回、いい都市にしたい。本当に低迷していた、数字のどれを見ても駄目だった大阪を、何とか東京と二極にしていく。二極にして、子どもたち、孫たちに引き継いでいきたいという思いで、それが今やっとですね。今回物流で、さっき帖佐さんから名前が出た夢洲、舞洲という埋め立て地に、今度2025年、大阪万博、この埋め立て地も、6000億円使ってほったらかし、どうしようもなかったことから、さっき言った中継都市を打ち出して、エンタメ拠点を持ってこようということになって、万博、それからカジノ。カジノのほうで猛反対をくらっていましたが。カジノのほうは2029年の開業目標。まあ、本当にこれがあるのかというふうにね、10年前にみんなまだうそだろって言っていたんですけど、この秋に計画が出されて、2029年開業目標になっています。やっぱり完全燃焼。どの業界でもそうですけど、自分の持てる力を全部燃焼し尽くすというようなことが集まって、何か国のエネルギーになるのかなというふうに思いますね。

帖佐  私のエネルギーになりました。今日のお話は本当に楽しかったです。また我々も次のマーケティングで何をするか。エネルギーをもらったので、ちょっとこれでまた頑張れます。

司会  では最後に一言、今後の大阪に期待するビジョンをいただいて終わりにしたいと思います。

橋下  大阪というよりも、とにかく物流業界です。その物流業界に携わっている皆さん、なかなか直接こういう形でお話することは、業界ごとにお話することがなかったので、今日こういう機会を与えてもらって感謝します。本当に物流、人・物・金・情報をいかに流通させるか。これがもう、特に米・中がデカプリングをやっている時代においては、とにかく西側諸国の方の流通、サプライチェーンというものをどれだけ強固にしていくかというのが重要になってくる中で、リアルな担い手の皆さんが、そこはもう大阪、関西だけじゃなくて、日本、世界を引っ張っていっているんだという意識で、日々の業務に励んでいただきたいなと思います。

帖佐  大阪は我々にとって非常に大きなマーケットでして、GLPの事業全体の約3割がこの大阪圏から創出されています。また不動産を扱うという続柄から、一度進出したら長く根差すということ。我々の物件は、本当に100年建築と呼ばれており、我々の技術からすると、技術産業は100年、200年後まで持つというふうに言われています。それぐらい我々も覚悟を持って、地域に根差して、地元の方々と共に手を携えながら共に発展していくということを第一にしてまいりたいと思いますので、大阪でもGLP、アルファリンクをかわいがっていただいて、これからも大阪の経済に少しでも寄与、貢献できればと思っております。

<対談を終えしっかりと握手する2人>
20221205hashiglp52 - 特別企画 日本GLP 帖佐義之社長×橋下 徹 Vol.5

<対談後の懇親会の様子>
20221205hashiglp53 - 特別企画 日本GLP 帖佐義之社長×橋下 徹 Vol.5

■高速道路網に見る大阪と東京の違い  Vol.1
■サプライチェーンの重要性を認識 Vol.2
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■トップとしての心構えと行動 Vol.5

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