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KDDI、野村不動産HDほか/大規模マンションでロボット配送実験

2023年07月05日/IT・機器

KDDI、KDDI総合研究所、野村不動産ホールディングスは7月4日、2023年
3月17日から3月31日まで、大規模マンション「プラウドシティ日吉」の住民を対象に、ロボットを用いた商品配送の受容性の確認と、技術的な課題を抽出するフェーズ2の実証実験を実施したと発表した。

<実証実験の様子>
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<実証実験に利用したロボット>
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<プラウドシティ日吉 敷地全体図>
20230705nomura3 1 520x246 - KDDI、野村不動産HDほか/大規模マンションでロボット配送実験

実証実験では、プラウドシティ日吉居住者から実験用ECサイトを通じて約100 件の注文を受け、ロボットがプラウドシティ日吉の商業施設から各住戸の玄関前まで商品を配送した。この実証実験の結果を踏まえ、今後はエレベーターとの自動連携や、雨風対応が可能なロボットの導入を検討していく。

実証実験を通じて、ロボットを活用した商品配送が、労働力不足の解決や住宅居住者への新たな価値提供に貢献するかということについて評価した。また、マンション内のエレベーターなどを利用してロボットを活用した商品配送における技術的な課題の抽出を行った。

実証実験の結果では、参加者の86%は、初めて商品配送サービスを利用したということ。実証実験を通じ、ロボットに対する好意的な意見やニーズがあったことから、ロボットを用いた商品配送に受容性があることがわかった。将来、人の代わりにロボットが商品配送を行うことで労働力不足の課題解決に寄与することが期待できる。

エレベーターの待ち時間などを含めたマンション内の商品配送にかかる時間は1注文あたり約30分(ロボット走行速度0.7から1.0メートル/秒)という結果になった。複数の注文を1度の配送で処理するなど、配送の効率化が課題となった。

また、注文数は9-10時台、18-19時台が多い結果となった。遅めの朝食や夕食の時間の利用が多かったと想定される。注文の混雑時間と閑散時間を考慮したロボットの配備が課題となった。

なお、注文世帯数はプラウドシティ日吉レジデンスⅠ・Ⅱ居住者のうち、72世帯。総注文数102件、2リットル飲料などの重い商品や、不足した生活必需品、忙しい朝食夜食時のお弁当・ホットスナックなどを配送。

今後、実証実験の結果を踏まえ、注文の混雑時間と閑散時間を考慮したロボット配備計画の検討を進めるとともに、複数注文の1度での配送処理、エレベーターとの自動連携、風雨への対応などが可能なロボットの導入を検討していく。3社は今後も、取扱商品・店舗を拡張し、新しいライフスタイルをサポートするロボット配送サービスの実現を検討していくとしている。

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