日本GLPは2月22日、大阪府堺市に延床面積9.2万m2の先進的物流施設「GLP SJL 堺」を竣工したと発表した。
同施設は、中国に本社を置くJusda Supply Chain Management(JUSDA社)と、シャープジャスダロジスティクス(SJL社)、GLPグループの3者で組成した JV(ジョイントベンチャー)による開発プロジェクトで、SJL社の専用施設として稼働する。投資総額は約180億円。
JUSDA社は中国でもGLPの施設を利用しているグローバルカスタマーで、日本でのビジネス展開のため、日本GLPをパートナーとして連携する。SJL社は既存の物流拠点を「GLP SJL 堺」へ移転し、新たなディストリビューションセンターとして集約・統合することで、物流オペレーションの更なる効率化を図る。
「GLP SJL 堺」は、垂直搬送機の増設や床荷重増強など、カスタマーニーズを取り入れた最適な設計プランに加え、一部には定温倉庫を設置しており、多種多様な荷物に対応できる汎用性の高い施設となっている。
ウィングを開放した状態で積込・積降作業を行うパレット貨物の取り扱いもあるため、横から貨物を出し入れする作業に適した横づけバースを導入。
また、輸入貨物を運ぶ大型トラックにも対応できるよう、トラック50台分、トレーラー15台分の待機場を確保し、カスタマーの効率的な物流オペレーションを全面的にサポートする。
立地は、阪神高速4号湾岸線、阪神高速6号大和川線「三宝JCT」から約3.5km、大阪南港から約10km。屋上には太陽光発電設備を設置予定で、建物が必要とする想定電力量の約50%を自家消費で賄うことができる見込み。これにより、入居企業の電気代を一定程度削減でき、CO2排出量を年間646トン削減できると試算している。
また、同物件の太陽光発電設備から生じる余剰電力を、グループ会社であるFPSに供給することで、GLPグループ全体の再生可能エネルギーの供給力を強化することにも寄与する。
同社の帖佐義之 社長は、「当施設は、日本GLPにとってグローバルでのリピートカスタマーとのJVによる初の開発プロジェクトであり、日本GLPがこれまで培ってきた施設開発・運営の経験とノウハウを集結させた、最新鋭の施設。引き続き、国内はもとよりグローバルカスタマーのニーズにも柔軟に対応し、物流オペレーションの効率化・環境に配慮した施設づくりを通じて、地域の持続可能な発展に貢献していく」とコメントしている。
■施設概要
施設名:「GLP SJL 堺」
所在地:大阪府堺市堺区匠町 1-16、1-17
敷地面積:4万9993.80m2
延床面積:9万2212.53m2
構造:地上4階建て、S造
着工:2022年12月
竣工:2024年1月末
認証取得:CASBEE(新築)認証、ZEB 認証
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