野村不動産は9月11日、IHIと共同開発し今年3月に竣工したマルチテナント型大規模物流施設「Landport横浜杉田」屋上に、スマートコミュニティ農園「”Vegestic Farm” Yokohama Sugita by grow」をオープンしたと発表した。
農園は広さ約160m2。9月8日にオープンし、同施設のワーカーや開発に携わった人を招き、土入れや種まきを行うオープニングイベントを開催した。
今後、地域の活性化や食農の学びの場づくりや企業間交流、憩いの場として利用を推進。ワーカー参加型のワークショップや、将来的には地域の人々に食農体験を通じた交流の場を提供するという。
スマートコミュニティ農園とは、プランティオが提供するデジタルファーミングプラットフォームを搭載した、食と農を体験するための共同運営型農園。
同社は野菜栽培システム等を開発するスタートアップ企業で、独自のIoTセンサーやアプリを活用して、土壌水分量・温度の分析、水やりのタイミングなどを利用者に通知することで、スマートに野菜を栽培することができるという。これまでマンションやビルの屋上で設置を進めてきたが、物流施設としては初の導入となる。
野村不動産は農園について「屋外のサードプレイス」と位置付けており、施設利用者の就労環境向上や新たなコミュニティツールの提案を試みる。
食と農の体験をスマートフォン1つで繋ぎ、区画貸しではなく「共同栽培」として対話・作業を行うことで、人と人とのつながりや関係性を育てていく中核を担う存在になると考えている。
また防災面の観点からも、場を起点としたコミュニティを築くことで有事の際、地域の避難場所として認識してもらえれば、としている。
プランティオ/マルチ型物流施設で屋上にスマートコミュニティ農園