日本GLPは10月23日、福岡県糟屋郡粕屋町で延床面積約9万6000m2の先進的物流施設「GLP 福岡 IC Ⅰ」を着工したと発表した。
<「GLP 福岡 IC プロジェクト」完成イメージ 福岡IC Ⅰはイメージ手前>
「GLP 福岡 IC Ⅰ」は、粕屋町大隈西土地区画整理事業地内で開発を進める「GLP 福岡 ICプロジェクト」の第1棟目であり、リピートカスタマーの専用施設として2027年7月末の竣工を予定している。
地上4階建てのボックス型物流施設で、県内の物流施設としては希少な免震構造を採用している。これにより、有事の際にも入居企業の事業継続を可能にする優れたBCP性能を備えている。施設は着工前から日本GLPのリピートカスタマーと賃貸借契約を締結しており、ICに至近な立地の利便性や、日本GLPのノウハウと柔軟な提案力、これまでの実績などが高く評価された。
立地は、福岡高速4号粕屋線と九州自動車道の結節点である「福岡 IC」から約800mの至近距離に位置し、九州全域への広域配送に最適な立地を誇る。国道201号へのアクセスも容易で、福岡都市圏へも約20分で到達可能なため、都心部配送にも対応できる。周辺には多数の物流施設が集積しており、周辺施設との連携を通じて、物流効率の向上やシナジー効果の創出が期待される。
さらに、JR香椎線/JR篠栗線「長者原駅」から約1kmの距離に位置しており、公共交通機関を利用した通勤も可能なことから、安定した人材確保が期待できる。プロジェクトでは、3 棟合わせて約1100人の館内人口を見込んでおり、地域の雇用創出と経済発展に貢献する。
「GLP福岡ICプロジェクト」は、同一敷地内に3棟の先進的物流施設を整備する計画であり、日本GLPにとって総延床面積が最大15万m2を超える九州初の大規模開発となる。近年の物量増加に伴う物流ニーズの高まりに応じて、冷凍・冷蔵をはじめとした多様な荷物に対応可能な設計となっており、残りの2棟においても3PL、卸、EC、冷凍・冷蔵などの業種を中心に強い引き合いを得ているという。
なお、日本GLPは現在、福岡県内で2棟の物流施設を開発・運営しており、そのうちの1棟である「GLP 福岡粕屋」は粕屋町内で稼働している。また、熊本県内では「GLP 熊本大津」が今月末に竣工予定で、「GLP 熊本菊池」も今年7月に着工済み。九州地域において日本GLPが開発・運営する物流施設の延床面積は、このプロジェクトを含めて合計約 40万m2に達する。プロジェクトは、九州地域で高まる物流需要に対応するインフラとして注目されており、九州地方での物流拠点として重要な役割を果たすことが期待されている。
日本GLPの帖佐 義之 社長は、「この施設は、日本 GLPにとって九州初の大規模開発となる『GLP 福岡IC プロジェクト』の記念すべき第1棟目。リピートカスタマーには、ICに近接した好立地や最新鋭の施設スペック、当社の実績を評価いただき選んでいただけたことを光栄に思う。福岡エリアは、EC市場の拡大や製造業の拠点集約などを背景に先進的物流施設への需要が高まっており、空室率も低下傾向にある。当施設が九州全域への効率的な配送を実現する物流ハブとして、入居企業のビジネス成長を支援することを確信している」と述べている。
■施設概要
施設名:「GLP福岡 IC Ⅰ」
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町大隈
敷地面積:約4万3000m2
延床面積:約9万6000m2
構造:地上4階建て、RC-S造 免震構造
着工:2025年11月
竣工:2027年7月末(予定)
認証取得:CASBEE認証、ZEB認証(予定)
設計・施工:安藤・間
■プロジェクト概要
プロジェクト名:「GLP 福岡 IC プロジェクト」
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町大隈
総敷地面積:約7万m2
総延床面積:約15万m2(最大)
着工:2025年11月
竣工:2028年内(予定)
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