パナソニック/日本初、住宅街での配送ロボット公道走行実験公開

2020年12月09日 

パナソニックは12月9日、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で実施している小型低速ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証実験を報道陣に公開した。

<実証実験で使用する自動配送ロボット、名前はまだ無い>
パナソニックの自動配送ロボット

パナソニックの自動配送ロボット

パナソニックの自動配送ロボット

パナソニックの自動配送ロボット

オムニホイール

今回、初披露となったロボットは、全長115cm、幅65cm、高さ115cmで、車両重量は120kg。最大30kgの荷物を積載可能で、最高速度は4km。4cm程度の段差であれば、乗り越えることができる。

車両の前後にはセンサーが付いており、これで障害物を検知し、自動で停止したり回避することが可能だ。自動走行システムは大阪府門真市で試験運用している自動運転シャトルバス等で培った技術を採用。足回り部分には電動車いすで使用している「オムニホイール」を採用し、高い旋回性能を実現した。

このほか、安全面に配慮し、ロボットのセンサー、非常停止ボタン、管制室からの遠隔操作による3重の構えで走行を停止する機能を備えているほか、外部からのハッキングに対するセキュリティも強化している。

車両は原動機付自転車のカテゴリに分類されており、車体後部にはナンバープレートが付属。また、車体前部には住民に愛着を持ってもらうため前照灯と電光掲示で顔を描いており、シーンに合わせて3種類の表情を表現できるようになっている。

<Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内の管制室>
管制室

ロボットの走行は、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内に設けた管制室で常時監視している。複数のモニターでロボットに搭載したカメラの映像や、GPSによる位置情報、センサーで検知した情報を確認し、異常があった場合は遠隔操作に切り替えて対応する。管制室からはロボットを通して現場と会話することができ、配送先で荷物の取り出し方がわからない場合などに利用者をサポートすることもできる。

<2021年度に有償での配送サービス提供を目指す>
パナソニックの自動配送ロボット

Fujisawaサスティナブル・スマートタウンでの実証実験は、日本初となる住宅地での自動走行ロボットによる公道実証実験として11月末にスタート。現在行われているフェーズ1では12月24日の完了をめどに走行技術を検証。2021年2~3月頃に予定しているフェーズ2では、フェーズ1の結果をもとに自動配送ロボットを使ったサービスを住民に提供し、その受容性を検証する。

フェーズ2では、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内の商業施設から、住民が購入したコーヒーやお米、飲料水などを配達する見通し。住民のニーズを反映させながら、共創によってサービスを展開していく方針で、複数の店舗を回ってさまざまな商品を買いまわる利用方法なども検討している。有償サービスの開始は2021年度中を予定。ロボットの台数はフェーズ1時点で1台だが、サービス開始に合わせて今後増やしていく。

<住民の意見を取り入れてアップデートしたサービスで、住民の課題解決に寄与する>
パナソニックの自動配送ロボット

自動走行ロボットは、2019年1月に社長直轄の組織として設立した「モビリティソリューションズ」が手がける製品だ。同組織では、エリアモビリティを注力領域の一つに設定しており、大阪府門真市の本社敷地内で2019年10月から従業員用の自動運転シャトルバルを運行している。エリアモビリティの取り組みでは、サービスの運営を通して改善を重ね、アップデートすることで最適なモビリティサービスの提供を目指しており、今後は自社構外の住宅地や工場、テーマパークや商業施設などにサービスを提供し、実際の顧客の課題解決に寄与する方針。Fujisawaサスティナブル・スマートタウンでの実証実験は、その第1弾となる取り組みだ。

<パナソニック モビリティソリューションズの村瀬 恭通参与>
村瀬 恭通

パナソニック モビリティソリューションズの村瀬 恭通参与は「モビリティソリューションズでは、人と共存するモビリティを提供することで、人やコミュニティ、ひいては地球を元気にすることを念頭に活動している。Fujisawaサスティナブル・スマートタウンでの実証実験も単なるロボットの走行実験ではなく、人の生活やコミュニティをどう豊かにしていくかという観点で取り組んでいるものだ。住民のリアルな生活にロボットを投入し、意見をもとにアップデートしていくことで、地域の課題解決に資するサービスを提供していく」とコメントした。

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