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日本郵船/台湾船舶会社で初の現地大卒機関長、10年かけ育成

2022年09月09日/国際

日本郵船は9月9日、グループの台湾船舶管理会社ニミック シップマネジメント社(NiMiC)が、現地大学在学中から幹部候補生として育成してきた同社管理のLNG(液化天然ガス)船船員、リー・ジャージュ(李家駒)氏を8月19日付で機関長に登用したと発表した。

日本郵船のグループ会社が台湾現地の船員をLNG船機関長として登用するのは初めての事例。

<リー・ジャージュ機関長>
20220909nyk - 日本郵船/台湾船舶会社で初の現地大卒機関長、10年かけ育成

リー・ジャージュ氏は、国立台湾海洋大学在学中の2011年に日本郵船の半年間の乗船訓練プログラムに参加。2012年に同校を卒業し、2014年からNiMiCが管理するLNG船で三等機関士としてキャリアをスタートした。

三等機関士登用後は、日本郵船グループの船舶管理会社エヌワイケイ・シップマネジメント社独自の「NYKマリタイムカレッジ」という船員育成プログラムで訓練を受ける一方、10年間一貫してNiMiCのLNG船で勤務。

8月19日に入渠中のLNG船に機関長として乗船、入渠作業と前任者との引継ぎを経て、9月9日に引継ぎを完了し、機関長として実職務に就いている。

設立当初、NiMiCでは主にフィリピン人やインド人の船員を起用していたが、現地LNG輸送のパートナー企業である台湾中油と現地船員の育成を検討、2011年から国立台湾海洋大学、国立高雄海洋科学技術大学(現、国立高雄科技大学)の協力を得て、同校の学生を在学中から幹部候補生として育成するスキームを策定した。このスキームによる現地大学生採用は現在も継続しており、これまでに24人の学生を幹部候補生として育成している。

日本郵船は各地域で船員育成に注力しており、今後も育成プログラムを整備拡充し、船員の養成による現地の海事産業発展に寄与していくとしている。

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