港区立みなと科学館は10月10日、2023秋の企画展として10月12日から11月12日まで「港と船」を開催すると発表した。
日本の貨物の99.6%は海上輸送であり、「港」は我々の日常生活に欠かせないインフラとして交通・物流の拠点となっている。また、海上交通(海運)で用いられる船舶は、港湾機能と共に最新の科学技術の粋を取り込み、日々進化を続けている。
今回の企画展では、実物大の海上輸送用コンテナ模型や最新の貨物船等6点の精密な船舶模型を展示。港区が面している東京港と船舶に焦点をあて、そこで展開されている科学技術の今が紹介されている。
企画展は「港とは?」「港を支える科学技術」「港が支える物と人の流れ」「これからの港の姿」の4つの展示ゾーンで構成。それぞれ解説パネルや映像、模型等によってわかりやすく解説。間近で見ることが難しい巨大な海上輸送用コンテナ(長さ6058mm×幅2438mm×高さ2591mm)を再現した実物大コンテナ模型を多目的ロビーに展示し、その大きさも実感できる。
また、港区にある企業所有の船を中心に「人や物」を運ぶ船に加え、「自動車や燃料」を運ぶ船、船を牽引するタグボートといった働く船など、様々な種類も紹介。会場には「自動車船:BELUGA ACE(商船三井)」「LNG船:LNG VENUS(商船三井)」「コンテナ船:MOL BRAVO(商船三井)」「ウインドチャレンジャー搭載貨物船:松風丸(商船三井)」「ウインドハンター号【計画中】(商船三井)」「浚渫(しゅんせつ)船:海竜(東京都港湾局)」の特徴ある船舶模型6点が展示されている。
一例として「リフタブルデッキやラウンド形状の船首など最新技術が使用されている自動車船(BELUGA ACE)」や「自航ドラグサクション式を用いた浚渫作業状態がわかる浚渫船(海竜)」等、それぞれの船の特徴を様々な角度から見ることができる。このほか、関連イベントとして港観察ツアーや工作なども開催される。