川崎重工は12月26日、NSユナイテッド内航海運株式会社が運航するばら積み船向けに、天然ガス専焼エンジンと大容量バッテリーを組み合わせたガスエンジンハイブリッド推進システムを納入したと発表した。
ばら積み船向けにガスエンジンを主機とするハイブリッド推進システムを納入するのは世界で初めてだという。
同システムは、天然ガスを燃料とするガスエンジンを主機として搭載することで、従来の重油焚エンジンを搭載する同型船と比較しCO2排出量を約24%削減することに加え、SOxやNOxの排出量を大幅に削減することが可能。
また、入出港時にはバッテリーによる電気推進モードで航行することにより、温室効果ガスを排出しないゼロエミッション推進が可能だ。
地球温暖化の抑制に向けて、海上輸送分野では国際海事機関(IMO)によるCO2やNOxなどの排ガス規制強化が進んでいる。
同社は今後も舶用推進システムインテグレーターとして、ガス専焼エンジンや推進機等のコアコンポーネントを最適に組み合わせた環境性能に優れる推進システムを提供することで、海上輸送分野の環境負荷低減に貢献していくとしている。