大和ハウス工業は9月16日、埼玉県加須市の「加須川口工業団地」内で延床面積12万1135m2のマルチテナント型物流施設「DPL加須」を着工した。大和ハウス工業が埼玉県内で開発する59棟目の物流施設となる。
「DPL加須」は、地上5階建て、敷地面積5万1095.57m2、延床面積12万1135.75m2で、最大10社(1区画約6000m2~)のテナント企業が入居可能。石油やアルコール、動植物油などの燃えやすい液体などの第4類(引火性液体)に対応した危険物倉庫(延床面積649m2)を敷地内に併設し、最大で指定数量の960倍まで危険物を安全に貯蔵可能な設計としており、多様な業種に対応する高い柔軟性を持つ。
各フロアに直接アクセスが可能なダブルランプウェイを採用し、1フロア当たり約40台分のトラックバースを備えることで、トラックの車両渋滞や接触リスクを低減。効率的な物流オペレーションを可能にしているほか、各階には事務所を設置することができるため、テナント企業の幅広いニーズにも対応する。
「DPL加須」は、都心部から直線距離で約50km圏内、東北自動車道加須ICから約3.7kmに位置しており、加須ICから約10分の久喜白岡ジャンクションから圏央道利用で都心部まで車で約60分でアクセスできることから、広域物流ネットワークの中核拠点のほか、中継拠点として東京都心部や東北地方に効率的な配送ができる。
施設内にテナント企業の従業員専用の保育施設を設置し、仕事と育児の両立を支援する環境を整えるとともに、1階には138席のラウンジ(約270m2)を設け、従業員が自由に利用できる憩いの場を提供するほか、構内のトラック待機所に近接した場所にはトラックドライバー向けの休憩室を設けるなど、就労環境の充実を図っている。
車通勤を想定し、普通乗用車285台分の駐車場や107台分の駐輪場を整備することで、テナント企業の従業員の快適な通勤環境を実現する。
環境面では、太陽光発電システムを設置し、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)5つ星の取得と、Nearly ZEB以上の基準の達成を目指すなど、環境負荷の低減に配慮した設計としている。
■建物概要
名称:「DPL加須」
所在地:埼玉県加須市川口4-13
交通:東北自動車道加須ICから約3.7km、東武伊勢崎線鷺宮駅から約2.2km
敷地面積:5万1095.57m2(1万5456.41坪)
延床面積:12万1135.75m2 (3万6643.56坪)
賃貸面積:9万9203.90m2(3万9.18坪)
入居テナント数:最大テナント10社(1区画約6000m2~入居可能)
構造・規模:RC造+S造(危険物倉庫はS造)、耐震構造、地上5階建て
床荷重:1.5t/m2
梁下有効高さ:5.5m
建物用途:マルチテナント型物流施設
事業主:大和ハウス工業
設計・施工:JFEシビル
着工日:2025年9月16日
竣工予定日:2027年12月15日
入居予定日:2027年12月16日
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