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プロロジス/山田御酒社長 トップインタビュー

2016年02月19日/物流最前線

冷凍・冷蔵専用の倉庫の開発・研究スタート

―― プロロジスの2016年の開発着工と竣工は
山田 竣工はプロロジスパーク吉見を含め、千葉ニュータウン、習志野5、茨木(大阪府)、古河1、神戸2の6棟。着工はまだ未確定なものを入れて、プロロジスパーク古河2、市川3、海老名2、古河3、神戸3の5棟を予定しています。毎年、500~600億円規模で5~6棟と同じペースで進めています。

―― なぜ同じペースで。
山田 キャパ的には1000億円程度まで開発できますが、物件のクオリティを崩したくないのです。ファンドを使わず、自社で運営しているので、乱暴な開発は必要なく、お客様ともじっくり相談して、良い土地を吟味し、設計に時間をかけて開発をしています。

―― 国内の物流施設は空室率がアップしているようですが。
山田 確かに、埋まっていない物件もあります。数年前までは竣工した時点で6~7割は埋まっていました。しかし、早く埋めるために、乱暴な売り方をしていると、業界全体に影響がでますし、結果的には自分の首を絞めることになります。そのため、プロロジスでは、1年から1年半をかけて埋めていく戦略をとっています。

―― 読者にメッセージを
山田 これまでは、マルチテナント型では、ドライ専用の汎用性の高い施設、ある意味自分たちの都合の良い施設が多かったのですが、これからはそれだけではだめだと思っています。一つには、BTS型のみならず、マルチテナント型でもご利用いただきやすい冷凍・冷蔵倉庫の開発・研究を進めています。現在も要望はかなりいただいており、需要は大きいと思います。一歩も二歩も踏み込んだ提案をしていくつもりです。とともに、これまでの基本である良質な物件の開発と、きめ細かな対応と丁寧な営業の基本路線を変えるつもりはなく、顧客の期待に応える施設開発を行っていくつもりです。

―― 日本全国を飛び回っていますが、ストレス解消は。
山田 料理です。海外赴任生活が長かったものですから、自然に料理に親しんでいました。10数人を食事に招待してふるまうこともよくあります。妻からもよくほめられるのでそれが一番うれしいですね。おせち料理も自分で作れますし、一番得意な料理は煮物料理。魚もおろせますし、釣りも大好きです。ゴルフは年間30ラウンドですが、海外赴任中100ラウンドは通っていましたね。これらはすべて、プロロジスのサークルになっており、私も参加し、社員とのコミュニケーションをとっています。ほかに、そばクラブやカレークラブもあり、これらは食べにいくだけなので、会社からの補助金は出しません。

<山田社長>
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■プロフィール
氏名:山田御酒
1953年生まれ
早稲田大学商学部卒業
26年間フジタに勤務。1983年から米国カリフォルニア州にて、インダストリアル不動産開発をはじめ、オフィスビル、レジデンシャル、ホテル等多くの不動産開発に携わった。1997年に帰国後、同社(フジタ)において国際財務部長、国際事業部長、営業本部営業統括部長を歴任した。
2002年プロロジスに入社。2004年よりシニアバイスプレデント兼日本共同代表、2005年からはマネージング・ディレクター兼日本共同代表、そして2006年にはプレジデント兼日本共同CEOに就任、日本における開発案件等、経営全般に携わる。2009年3月よりプレジデント兼CEO、2011年6月のAMBプロパティーコーポーレーションとの経営統合に伴い代表取締役社長となり、同社の経営全体を指揮している。

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