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グレイオレンジ/日本でAGV拡販、「アマゾンに対抗する力提供」

2019年09月26日/IT・機器

自動搬送ロボット「Butler(バトラー)」を展開するグレイオレンジは9月26日、日本での事業戦略に関する説明会を開催した。

<Butler(バトラー)>

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会では、バトラーの国内販売について新たにオークラ輸送機と5月末に販売代理店契約を締結したと説明。今後は、従来からバトラーの販売代理店契約を結んでいるGROUNDとの2社体制に販売網を強化し、日本での拡販を目指す方針だ。

バトラーは2015年からの4年間で累計250台超が日本で販売され、ニトリやトラスコ中山などの物流センターで運用されている。

新たにバトラーの販売代理店となったオークラ輸送機は、流通業や製造業向けのマテハンシステムを手がけており、シャトルシステムやロボットシステム、コンベヤシステム、ソーティングシステム、ピッキングシステムといった既存のシステムソリューションにバトラーを加えることで、システムラインナップの拡充を図る狙い。

子会社でマテハン機器のアフターサービスを手がけるオークラサービスとともに、販売からアフターサービスまでをトータルで提供することで、バトラーについて年間100台強の販売を目指す。

<オークラ輸送機の長嶺物流システム営業統括部長>

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オークラ輸送機の長嶺正物流システム営業統括部長は、「7月にバトラー専門のプロジェクトチームを立ち上げて営業活動を開始しており、すでに数社から具体的な引き合いを得ている。今後も、ECや小売、卸などの事業者を中心に販売を拡大していく方針。年末には兵庫県加古川市の本社にバトラー3台を導入し、顧客にデモンストレーションを披露する環境を整え、プロモーションも強化していく」と語った。

バトラーは「Grey Matter(グレイマター)」というソフトウェアを用いて動作することで、リアルタイムに最適な判断ができることを強みとしている。グレイオレンジは、バトラーについて「Goods To Person(GTP)」と呼ばれる棚が作業者の元まで運ばれてくるピッキング方式での活用を想定しており、労働人口不足やECの拡大、消費者による要求水準の高度化といった要因によって日本のフルフィルメントサービスの自動化が進み、GTPの採用が拡大することがバトラーの販売拡大につながるとみている。

<グレイオレンジのキャッシュマンCOO>

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グレイオレンジのジェフ・キャッシュマンCOOは、「日本のフルフィルメントには、労働力不足、ECの配送スピードや商品のバラエティに対する高度な要求といった、自動化を後押しする要素が揃っている。世界のフルフィルメントではロボット普及台数が2018年から8倍に拡大し自動化が進んでいるが、日本でもロボットの普及はもはや必然で、自動化以外に問題を解決する術は残されていない。グレイオレンジは『Kiva(キバ)キラー』だ。今はアマゾンロボティクス(キバシステム)を有するアマゾンにEC他社が苦戦を強いられているが、バトラーを用いたGTPを採用することでこれに対抗できるようになる」とコメントした。

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