丸紅と商船三井は9月3日、ロシア連邦極東・北極圏発展省、ロシア開発対外経済銀行、対外貿易銀行、ESN LIMITED LIABILITY COMPANY （ESNグループ）と、環境負荷の低いメタノールと低硫黄重油の2元燃料に対応可能なメタノール輸送船の建造・運航・活用の共同検討に関する覚書を締結した。
ESNグループがロシア連邦アムール州で生産を計画しているメタノールの海上輸送で、メタノールを舶用燃料としても使用できるようにすることで、従来の船舶燃料に比べて海上輸送する際の硫黄酸化物（SOx）排出量を最大99%、粒子状物質（PM）排出量を最大95%、窒素酸化物
（NOx）排出量を最大80%、CO2排出量を最大15%削減可能な環境負荷の低い船舶の投入を目指す。
メタノールは常温常圧で液体のため海上輸送コストが低く、陸上では液体用の一般的なタンクをそのまま供給拠点として活用できる利点がある。
丸紅と商船三井では、将来的に東アジア地域でメタノールの一般船舶燃料としての利用が増えれば、ESNグループが生産・輸出するメタノールが有力な域内供給源となる可能性があるとみており、メタノール燃料供給事業への展開も検討していくとしている。
