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中国発東南アジア向け/海上・鉄道インターモーダル列車運行開始

2021年11月29日/国際

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成都(双流)航空・鉄道国際インターモーダル港は11月26日、中国四川省の同港を出発して広西チワン族自治区の欽州港を経由し、東南アジアへと向かう「海上・鉄道インターモーダル列車」の運行を11月23日に開始したと発表した。

同便では、合計1540フィートのコンテナを輸送した。顧客は現地の医薬品企業だった。

従来、同医薬品企業は、商品を川に設けられた港から上海港へ船で輸送した後、海上を運行する船に商品を積み替える必要があり、川が乾季になると上海に商品が到着するまでに半月以上を要することもあった。海上・鉄道インターモーダル列車を使用することで、これまでの経路と比べて経済コストが3分の1低減し、リードタイムも従来の4分の1に短縮される。

双流は中国の内陸地域に位置し、中国で4番目の規模の航空ハブである双流国際空港がある。これまで、ハイエンドのバイオ医薬品や電子部品などの高付加価値製品は、双流の航空経路を通じて世界へ輸送されてきた。現在、海上・鉄道インターモーダル列車が比較的低付加価値で迅速性の要件が低い商品を広西チワン族自治区の欽州港に送り、そこから海路でフィリピンに送ることができ、輸送の全行程に5~7日を要している。全行程を完了するのに、陸上の道路を使った以前の輸送方法よりもやや時間がかかるものの、コストは3分の2まで削減される。

一方、炭素排出の面では、空港の国際インターモーダル港を通って既存の長距離ハイウェイを使うのではなく、鉄道で商品を輸送することにより、環境保護や省エネ、効率性といった鉄道の大きなメリットが効果的に発揮され、こうした発生源からの温室効果ガス排出も低減される。

近年、双流は国際空港と総合保税区の2つの鉄道ハブである有意性を十分に発揮し、空輸と鉄道の相互支援と包括的な3次元の解放システムを常に追求・開発し、4PX Express、SF Expressなどの国際的な物流サプライチェーン大手企業の多数が双流に定着して営業するよう誘致してきた。

海上・鉄道インターモーダル列車の開業により、総合保税区と東南アジアの他の企業間での原材料と完成品の輸送に向けて新たな物流ソリューションが実現し、総合保税区の加工処理企業と東南アジアの生産・製造工場の間のサプライチェーンを保証する、安定した国際経路を形成する。

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