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セイノーHDほか/「買い物困難者問題」解決にドローン実証実験

2022年08月31日/IT・機器

北海道上川郡東川町と、セイノーホールディングス、電通北海道、エアロネクスト、NEXT DELIVERYは8月31日、東川町内において、将来的な「買い物困難者問題」を解決に向けた「ドローンを活用した買い物配送」実証実験を8月29日から30日に実施したと発表した。

<2022年8月29日東川町ドローン配送実証実験動画>

<町内6か所にドローンによる買い物配送を実施>
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実証実験は、オフィシャルパートナー協定による第一弾の取組みとして、東川町の将来の課題である「買い物困難者問題」の解決を目指して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub“のしくみと技術を活用し、ドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社、NEXT DELIVERYが行った。

実証実験の場所となった東川町は、この10年で高齢化率が約5ポイント増加し、現在は32.8%となっており、日本全国の平均である28.1%を上回っている状況にある。高齢者によって今後、町として課題となってくる「買い物困難者問題」を解決すべく、町内の流通店舗、道の駅、飲食事業者と連携。東川町の「適疎な暮らし」をより豊かにする可能性を秘めた、新スマート物流SkyHubのしくみと技術を活用した「買い物配送実証実験」を、今後検討していくサービス実装に向けた課題の洗い出し等を目的として実施した。

中心部から少し離れた流通店舗や飲食店のあまり無いエリアの住民への買物支援を想定し、住民が注文した地元スーパーの地元農家の朝採れ新鮮野菜の詰め合わせセットを、仮設のドローンデポ(いきいき農園管理棟)から西部地区コミュニティセンターの仮設ドローンスタンドまでエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruckで届けた。往復飛行で距離は約6.9km、約23分の所要時間。

また、フードデリバリーサービスの無い東川町で、注文した飲食物がドローンによって注文者のもとまですぐ届く、という新しいフードデリバリーサービスを想定し、地元カレー屋さんの人気カレーとチャイを第1地区コミュニティセンターでヨガ教室を受講していた生徒の皆さんに、物流専用ドローンAirTruckで届けた。片道飛行で距離は約11.1㎞、約20分の所要時間。

また、それ以外にも、町民個宅2か所、第2地区コミュニティセンター、第3地区コミュニティセンターの合計6か所の複数ルートに同一拠点からのドローン配送を2日間で実施した。これは“日本初”(自社調べ)の取組みとなる。

今後も、東川町オフィシャルパートナー協定に基づき、4者が相互に連携・協力。東川町の課題や町民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用による、持続可能な地域交通・物流の確保を目指す。

また、住みやすい環境づくり、地域防災や地域の脱炭素化への貢献および新しい社会インフラの整備を推進することで、東川町における「適疎なまち」づくりに貢献していくとしている。

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