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プロロジス/関東ど真ん中、茨城県古河市に12.3万m2の物流施設

2023年05月18日/物流施設

プロロジスは5月18日、茨城県古河市で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」が完成し、竣工式を執り行った。既に物流サービスを展開するロジコアと賃貸借契約を締結し、メーカーなど複数企業の入居が決定している。ロジコアは関東において初の物流拠点となり、荷主であるアース製薬の配送拠点として利用する。

<プロロジスパーク古河4外観>
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開発地は、圏央道のなかで新たな物流適地として注目されるエリア。首都圏の道路網においてほぼ中央に位置しており、東日本の広域配送に最適。また、関東の主要都市や空港、港湾まで約1時間半、圏央道までは約10分、国道・高速道路を利用して東西南北にマルチアクセスが可能となっている。

同施設は、同社が2013年から開発をすすめる大型物流施設「プロロジスパーク古河プロジェクトフェーズ2」1棟目にして初めての物流施設。自動化や高密度の自動化システム、冷凍冷蔵庫設備導入など多様なニーズに柔軟に対応できる最先端の物流施設となっている。

施設面での特徴は、同社の開発実績では初となるダブルスロープを備えたこと。1・2階が両面バースとなっており、45ftセミトレーラーが直接アクセスが可能。クロスドック使用にも対応でき、効率的な物流オペレーションを実現する。

<初めてダブルスロープを採用>

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<天井高が一部最大8.6mの広々とした倉庫(3階)>

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倉庫部分は1階がワンフロア(約3万m2)、2・3階は保管効率を重視したメゾネット構造で、梁下有効高を6.3m以上(一部最大8.6m)と高くしている。これにより日用雑貨・消費財などの高積みやラックの4段積みも可能で、一般的な5.5mの天井高に比べて保管効率が格段に向上する。また外気に触れることの少ない3階は、ワンフロア約1万2000坪(約4万m2)の大平面を確保し、長期保管ニーズに対応するだけでなく、製造加工にも適したフロアとなっている。

最小賃貸面積は1800坪(約5900m2)から利用可能で、最大8企業の入居に対応する。加えて近年、需要が増加しているリチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応できる約300坪の小型倉庫を併設しており、隣接地に増設することも検討中だ。

同施設は近年増加している災害対策、特に浸水対策にも注力した。1階のスロープ入口部分は周辺道路より4m高くなっており、防水シャッターや防水壁を設置。災害時には地域住民の避難場所としての利用も視野に入れ、古河市と協議しているという。また環境負荷低減への取り組みとして、施設屋根面に約6メガワットの太陽光発電設備を設置し、自家消費を行うとともに余剰電力の自己託送を行う計画。

<浸水に備え防水シャッターや防水壁を設置>

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<小型倉庫側からの鳥瞰>

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このほか、施設内で働く方々の働きやすさに配慮し、カフェテリアには24時間営業のコンビニエンスストアが開業予定で、併設の厨房で調理した弁当を提供する計画。無料Wi-Fiと有線放送も導入し、休憩スペースや貸会議室も備えている。

<休憩室>

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竣工式には入居企業であるロジコアの取締役 管理部 神野務 部長をはじめ、古河市の針谷力市長、施工を担ったフジタの奥村洋治社長、同社の山田御酒会長兼CEOらが参列、同施設の完成を祝った。

<竣工式の様子>

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<プロロジス 山田会長>

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山田会長は「プロロジスが北利根工業団地に開発をスタートしたのは2013年、すでにフェーズ1として3棟のBTS型物流施設を開発しており、プロロジスパーク古河4は、古河市では4棟目の物流施設となる。隣地にはプロロジスパーク古河5を開発中で、今年中には6棟目の開発をスタートする。今後7、8と続いていく予定だ。古河市はまさに関東のど真ん中、戦略的な物流施設となるだろう」と展望を語った。

<プロロジス古河プロジェクト フェーズ2>

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「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」では、各施設へ送電するための特別高圧電力を受電する計画だ。これにより、冷凍冷蔵倉庫、工場用途、大規模なマテハンや自動倉庫の導入、館内全域への空調設備など、大量の電気を使用する用途にも対応可能となる。なお、開発地の北東隣では、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ1」として、合計約10万6000m2の敷地に3つのBTS型物流施設「プロロジスパーク古河1・2・3」が稼働している。

■施設概要
施設名:プロロジスパーク古河4
所在地:茨城県古河市北利根15
敷地面積:6万8129.87m2(約2万609坪)
延床面積:12万3266.42m2(約3万7288坪)
構造:地上3階建て 柱RC造+梁S造
着工:2022年1月
竣工:2023年5月

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