セイノーホールディングス、山口市、NPO法人ほほえみの郷トイトイ、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローンは11月16日、山口市阿東地域において次世代高度技術の活用により新しい物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を11月14日に実施したと発表した。
具体的には、NEXT DELIVERYとKDDIスマートドローンが連携して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装の検討に向けて行われたもの。
また、今回の実証実験には、阿東地域において、買い物支援対策と地域コミュニティの場として、「ほほえみの郷トイトイ」を設立、運営されているNPO法人ほほえみの郷トイトイと協力、共存を図ることで、地域の既存拠点の機能拡充、地域に根差した取組として推進していくとしている。
<着陸ポイントの三谷ふれあいセンター上空に到着した物流専用ドローン“AirTruck”(三谷ふれあいセンター)>
<日本発物流専用ドローン“AirTruck”で配送された商品を受け取った阿東中学校の生徒中学生と記念撮影(三谷ふれあいセンター)>
<物流専用ドローン“AirTruck”で配送されたグラウンドゴルフ大会向けの商品(阿東運動広場)>
今回の実証実験では、1.小学校間の交流、2.グラウンドゴルフ大会への商品輸送、3.移動販売車両との連携による買い物サービス向上の3点について、住民の理解度向上、地域課題の洗い出しを目的として、仮設のドローンデポとドローンスタンドを設置して実施する。
ドローン配送の実証はエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruckを使用し、機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズの運航管理システムを活用した。
11月14日の報道関係者への公開では、小学校間の交流を想定して(さくら小学校の児童の寄書を生雲小学校の児童へ配送)、ほほえみの郷トイトイからJAふれあい生雲支所までの片道約7.4㎞を約16分で、また、急送品の輸送を想定して(阿東運動広場で実施されているグラウンドゴルフ大会の参加者向けの商品などを輸送)、JAふれあい地福支所から阿東運動広場までの片道5.5㎞を約12分で、移動販売車へ商品の補充を想定して、JAふれあい地福支所から三谷ふれあいセンターまでの片道6.2㎞を約13分のドローン配送を実施した。
実証実験を視察した伊藤市長は、「最先端の技術を使った一つの試みが阿東地域で行われることをとてもうれしく思う。実用化を考え、しっかり取り組んでいきたい」とコメントしている。
セイノーHDほか/大分県宇佐市で道の駅を活用したドローン配送