日本郵船は7月23日、同社グループのNYK Bulkship (Atlantic) N.V.(本社:ベルギー)が保有するばら積み船「NBA MAGRITTE(マグリット)」への風力推進アシスト装置の搭載工事が、オランダのロッテルダム港で完了したと発表した。
搭載されたのは2基で「VentoFoil」(ヴェントフォイル)」という装置。全長20フィート(約6m)のフラットラック(一部の壁や天井がないコンテナ)を土台に、船上に約16mの翼を立ち上げ、サクション・セイル(吸引帆)の役割を果たし、吸引することで約5倍の力を生み出す。
翼の両面の気圧差で推進力を生み出すことで、温室効果ガス(GHG)の削減が見込まれるほか、格納や移設も可能。
今回の取組みは、同社が掲げる外航海運事業におけるGHG削減長期目標「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」への一環。今後、得られた知見を研究開発に活かし、風力の利用を含めた様々な省エネ技術に関する取り組みを推進する考えだ。