comvey(コンベイ)と日本郵便は7月29日、日本物流団体連合会が主催する「第26回 物流環境大賞」において、「サステナブル活動賞」を受賞したと発表した。
対象となったのは、両社が協力して開発した郵便ポストに返却できるごみゼロ梱包「シェアバッグ」とオペレーションシステム。
リユース可能な梱包バッグを開発しEC事業者に採用を働きかけ、一般消費者も含めたビジネスモデルとしてCO2削減に取り組み、サステナブルな物流を実現している点が評価された。
<左から、物流連 真貝康一 理事、comvey 梶田伸吾 代表取締役、日本郵便 堤貴志 郵便・物流営業部長>
ゼロ梱包「シェアバッグ」は、段ボールのリサイクルにあたり、回収やその過程でCO2が排出されている点に着目し、共同開発したもの。
EC事業者と一般消費者向けに提供しており、使用後は折りたたんで郵便ポストに返却する。50~100回程度リユース可能で、利用者は梱包作業の軽減や、ごみやCO2排出量の削減に貢献でき、返却確認後クーポンを獲得できるというビジネスモデル。従来のダンボールに比べて、10回の配送でCO2排出量を85%以上削減できるという。
comveyへ返却されたバッグはクリーニング・修繕された後、再びEC事業者へ提供される。使用限度に達した場合は、パートナー企業と共にバッグ素材の95%以上を水平リサイクルし、もう一度シェアバッグの材料として活用する。
発送側にとっても出荷時のダンボールの組み立て工程がなくなり、ダンボールより容積が小さいため、倉庫での梱包作業時間短縮や資材保管スペースの削減につながる。
comveyの梶田伸吾 代表取締役は「現時点のシェアバッグの回収率はほぼ100%。それが実現できているのは『郵便ポスト』という、迅速かつ網羅性・正確性の高い物流インフラがあるからこそ。今後、日本郵便と人にも地球にもやさしい『美しい物流』の実現に向けて、連携を進めていきたい」とコメントしている。