大和ハウス工業は7月24日、2019・2020年度に予定しているマルチテナント型物流施設「DPL(ディープロジェクト・ロジスティクス)」シリーズの着工件数を公表した。
2019年度は上期に4棟(着工済み2棟含む)、下期に16棟を着工、2020年度は現時点ですでに7棟の着工を決定しており、合計27棟・総延床面積205万m2の施設を2022年秋までに順次完成させる計画だ。
旺盛な物流施設需要を取り込むため、従来は床面積ベースで全体の3割に留めていたマルチテナント型物流施設の開発比率を4割強に引き上げ、開発を加速させる。
<2019年度上期の着工物件>

<DPL流山IAとIIの建設地(2018年3月時点)>

<DPL流山IAの完成イメージ>

2019年度上期には、4棟・61万m2を着工する。
このうち2棟は、千葉県流山市で開発中の「DPL流山」の一部で、DPL流山IAが延床面積12万2000m2、DPL流山IIが33万m2を計画している。
都内では、江東区に6階建て13万8000m2のDPL江東深川を建設。同施設は物流施設のほか、データセンターとしても貸し出す計画だ。
<2019年度下期の着工物件>

<DPL草加の完成予想図>

2019年度下期の着工件数は、16棟・80万m2を予定している。
首都圏では、11月のDPL草加を皮切りに、10棟を着工。DPL埼玉上里B(延床面積3万5000m2)やDPLつくば阿見IB(5万5000m2)、DPL三郷II(8万8000m2)はそれぞれ隣地に建設した施設のリーシングが好調なため増設し、さらなる需要を捕捉する。
また、強みを持つ産業団地ベースでの開発案件も計画されており、栃木県内初のDPLシリーズとなるDPL宇都宮(4万6000m2)はパナソニックの工場跡地、DPL福島須賀川はJTの工場跡地をそれぞれ再開発した産業団地の一画に建設する。
そのほか、埼玉スタジアムの隣接地にはDPL浦和美園(9万4000m2)を、静岡県では低温仕様のDPL新富士III(1万1000m2)を建設する。
<2020年度の着工物件(2019年7月24日時点)>

2020年度の着工棟数は、現時点で7棟・65万m2を計画。このほかにも、開発検討中の物件を複数有している。
首都圏では、「DPL流山」の一部となるDPL流山IB(延床面積10万6000m2)や、第三京浜道路「港北IC」周辺に建設するDPL横浜港北A(10万1000m2)を着工予定。
産業団地から開発を手がけている物件では、DPL広島観音(9万7000m2)やDPL長野千曲(6万5000m2)、DPL茨木北(11万6000m2)を計画している。