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ヨコレイ/冷凍倉庫の自動化推進、つくば市に新センター完成

2020年02月27日/物流施設

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横浜冷凍(ヨコレイ)は2月27日、茨城県つくば市に「つくば物流センター」を竣工した。

<つくば物流センター>

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<敷地内に建てられた管理棟>

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つくば物流センターは、常磐自動車道「谷田部IC」から至近の立地で、総額60億円を投じて建設した。倉庫本体は地上3階建て延床面積2万m2で、3月2日から入庫を開始する。

当初はアイスや氷、乳製品などを取り扱うほか、冷凍食品などの製品も順次入庫予定。東京2020大会の開催に向けて大量のアイスや氷を扱うことから、7月頃には満庫となる見込みだ。

そのほか、近隣の大洗港からのフェリー便で北海道産バターなどの食品原料も輸送し、近隣の工場に供給する。

<電動式移動ラック>

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<カーゴナビゲーションシステム>

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つくば物流センターでは、ヨコレイ拠点で初の取り組みとして、全フロアに電動式移動ラックを設置。ラックには9200枚のパレットを収容可能で、フォークリフトに備え付けのカーゴナビゲーションシステムと連動し、降車せずに貨物の入出庫を行える仕組みを構築した。

また、独自のトラック予約受付システム「Yokorei Truck Reserve System」を導入し、荷主・従業員・ドライバーにとって円滑な入出庫を実現。これらの施策により、十数人規模でのセンター運営を可能にしている。

<Yuricargoを採用した冷凍庫>

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<天井に設けられた通風ダンパー>

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冷却設備には、長谷川鉄工製の自然対流冷却方式設備「Yuricargo(ユリカーゴ)」の国内初号機を導入。この設備は、天井が二重構造になっており、二枚の天板の内部空間を冷やすことで、無風状態で自然対流冷却を発生させるもの。

これにより、温度変化が少なくなり、乾燥や冷凍焼け、色あせといった劣化も防止できるため、1年以上の長期にわたって品質を変えずに食品原料を保管することが可能だ。また、天井にダンパーで開閉し、一般的なユニットクーラー方式にもスイッチ一つで切り替えることができる。

<自然冷媒を採用した冷凍機>

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冷凍機には、自然冷媒(アンモニアと二酸化炭素)を使用した長谷川鉄工製「NiCRES(ニクレス)」を日本で初導入。1階の荷捌きエリアには同社製の高効率陽圧除湿空調機「DEMS(ディームズ)」を採用し、外気や塵の進入を防止するようになっている。

<屋上太陽光発電システム(背後に筑波山を望む)>

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省エネ・環境設備としては、屋上に太陽光発電パネルを敷設し、施設内の電力や売電に利用。また、BEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)を採用し、エネルギー管理の最適化を図った。

ヨコレイは、圏央道沿いに伊勢原、鶴ヶ島、加須1・2、幸手と、5か所の物流センターを所有しており、つくばは6か所目にして圏央道沿いで最大の拠点となる。今回、つくばが稼働したことで、首都圏の物流網を広域にカバーするネットワークが完成。また、ヨコレイグループとして国内外の庫腹量が100万トンを突破した。

<吉川会長>

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つくば物流センターについて、ヨコレイの吉川会長は「陸海空の物流が集中するヨコレイのランドマーク的な物流センターになると思う。すでに百数十の見学者がおり、予約もあることから幸先の良いスタートになりそうだ」とコメント。

また、今後の冷凍倉庫に求める内容として「力仕事や判断力が要らない業務などを機械化・システム化し、可能な限り人手を必要としない倉庫づくりが必要だ。ヨコレイでは、省人化技術専門部署のIT技術推進部を設け、現場からのアイデアも取り入れて技術開発に取り組んでいる。自動化機器メーカーとも連携する。先日の国際総合物流展にも足を運び、利用できそうな機器を2~3個見つけてきた。省人化の設備は、新規の倉庫に限らず、利用できそうなら既存の倉庫にも積極的に導入していく」と語った。

■つくば物流センターの概要
所在地:茨城県つくば市みどりの東8-1
敷地面積:1万5514m2
構造:鉄筋コンクリート、一部鉄骨造 3階建て
延床面積:2万273m2
冷蔵収容能力:2万4725トン(F級2万4161トン、C級564トン)
主な設備:自然対流冷却方式(Yuricargo)、トラック予約受付システム、電動式移動ラック、カーゴナビゲーションシステム、太陽光発電システム(618.8kW)、高効率陽圧除湿空調システム(DEMS) 、BEMS(Building Energy Management System)、全館LED照明
竣工:2月27日
本格稼働:3月2日
総投資額:60億円

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