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冷凍冷蔵倉庫市場を拓く
新鋭ベンチャーの戦略

2022年12月19日/物流最前線

「LOGI FLAG X」新たな挑戦者求む

<本社での会議風景>
20221130kasumi ph11 - 物流最前線/冷凍冷蔵倉庫市場を拓く、霞ヶ関キャピタル

<チャレンジし成長できる社風が強み>
20221130kasumi ph12 - 物流最前線/冷凍冷蔵倉庫市場を拓く、霞ヶ関キャピタル

<社員が働きやすい環境も整備>
20221130kasumi ph13 - 物流最前線/冷凍冷蔵倉庫市場を拓く、霞ヶ関キャピタル

――  事業を支える人材についてお聞きします。マンパワーの強さはどこから?

杉本  当社は社員が皆、前向きで明るくて元気なところがあります。約40人が物流事業本部に携わっていますが、このうち物流経験者は7、8人で2割くらいしかいなくて、残り8割は物流経験がないという人たちです。多くのプロジェクトを進めていますが、物流経験者が多くはないというのは特徴的だなと思います。当社には本当に多種多様な人たちがいて、その「多様性」と、ある日突然、他の事業部から物流事業本部に異動してきても、すぐにキャッチアップして活躍できる「柔軟性」が、この会社の強みかなと思います。

――  年齢層はどれくらいの人が多いですか?

杉本  会社全体で30代、40代がボリュームゾーンで、平均すると30代半ばから後半くらいのイメージだと思います、非常に若いです。出身はデベロッパーが多く、商社出身や、物流経験者以外では金融系ですね、信託銀行や金融機関出身もいます。物流会社にいましたっていう人もいます。変わり種でいえば旅行代理店出身という人もいて、本当に多種多様ですね。

――  現場で経験を積む、という感じですか?

杉本  2年で14プロジェクトを積み上げるということは、他のデベロッパーではやれていないスピード感だと思っていますし、それだけ社員は他社に比べて2倍、3倍くらいのスピードでいろんな経験を積めるので、実力もついてくると思います。全く物流をやったことのない人でも、2年かけてじっくりやっていると、一人前になっています。そこは当社の、これは物流に限らずですが、非常にいろんなことを柔軟にスピーディに取り組んでいくという社風の一つで、仕事を通じて非常にいい経験が積めると思います。

――  いろいろなことにチャレンジできる企業風土があるんですね。それにしてもこれだけのプロジェクトを動かす、仕事はかなりハードなのでは?

杉本  どの仕事でもそうだと思いますが仕事には波があって、土地を買う直前は忙しい、ファンドをつくる直前は忙しい、ということがありますが、基本的には相当ホワイトな会社だと思っています。今年9月からはフルフレックス制を導入しています。当社はもともと毎日7時間労働で月20日計算だと月間140時間がコミットメント労働時間ですが、さらに週休2.5日というトライアルをずっと実施していましたので、7時間のうち3.5時間分をフルフレックスにいれて、結果的に125時間のコミットメントタイムとなります。月に125時間しっかり働いてそれなりに成果を出していれば、あとは何も言われない。こんなにいい会社はないのではないかと思います。もちろん、若手にはいきなり結果を求めたりせず、プロセスを大切にしています。

<「社員の成長が喜び」と語る杉本 本部長>
20221130kasumi ph15 - 物流最前線/冷凍冷蔵倉庫市場を拓く、霞ヶ関キャピタル

――  そうなんですか!不動産、金融というと堅いイメージですが、意外ですね。

杉本  ベンチャーの良さも残したいし、きっちりした不動産金融のプレイヤーっていう面も大切にしたい、両輪を目指しています。コアタイムの設定もしていないし席も自由(フリーアドレス)、不動産や金融を扱いながらIT企業のような雰囲気の会社は、なかなかないと思います。実は副業も奨励していて、空いている時間で自分を高めてもらえば、その分野で培った人脈や能力で、仕事に新たな価値を生み出せるだろうっていう想いを経営陣が持っています。服装は何を着ても自由です。お客様次第ですが、金融機関を相手にしているチームはスーツを着用していることもありますが、ホテルのデザインをやっている人は建築家みたいな感じで非常にラフです。本当にいろんな方がいます。社員が明るくて元気というのは、こういう社風からきていると思います。私はこの会社で4社目ですが、こんないい会社はなかなかないと感じています。

――  どこの企業も人材集めに苦労していますが、御社はどうですか?

杉本  当社も恒常的に人が足りておらず、新たな人材を募集しています。この社風を楽しめて、自分で何かやりたいことがあれば、非常にマッチすると思います。専門性があって即戦力であればそれにこしたことはありませんが、そういう経験がなくとも「自分はこういうことをやってみたい」という想いを持っている人は向いていると思います。例えば物流事業では当社で展開している「LOGI FLAG」というブランドでいうと、「LOGI FLAG TECH」で自動化を進めしましょうとか、医薬品系の「LOGI FLAG MEDICAL」を作ろうとか、何か「LOGI FLAG X」を作りたいという、想いを持った人のほうが楽しんで働けると思っています。

――  例えばいろいろゼロから生み出すことが好きな人で、将来独立志向のあるような人でもいいのでしょうか?それとも長く働いてもらわないと困りますか?

杉本  これは社長の河本の言葉なのですが、「霞ヶ関キャピタルっていうのは、プラットフォームなんだ」と。どんなプラットフォームかというと、ここには少ないながらも資金と人材は非常に豊富です。それとうまく不動産と金融を掛け合わせて、いい商品を作っていくというノウハウ(アセット問わず)もあります。これらを使って事業を生み出す人に、このプラットフォームを活用してもらいたいです。霞ヶ関キャピタルとコラボして独立してもらっても全然かまわないですし、もちろん、長く働きたいという人も楽しんでやれると思います。創業者である社長、会長が社員の成長を大事に思っている社風で、本当にいろんな人材を受け入れられる、働きやすい会社だと思います。

――  会社は、チャレンジできるプラットフォームなのですね。

杉本  まさにそうですね、私自身も「ロジフラッグ・デベロプメント」という子会社を作らせてもらっていますし、ここまで大きく物流事業を展開できていますので、社長、会長が言っていることは本心だと思います。この会社を使って新たな事業を作っていく意気込みがある人には面白いと思います。

――  例えば、「X」で期待することは?

杉本  今、やりたくてもできてないことがあるとしたら、ラストワンマイルですね。「LOGI FLAG Lastminute」みたいな、最後の何分かで届けていく施設を作りたいとか、何かやってみたいことがあれば有難いです。あとは今後、海外展開も考えているので、「LOGI FLAG USA」とか、タイとかベトナムも面白いと思いますし、考えればいくらでもあると思います。別の切り口でいくと、倉庫業や運送業など物流事業を自社でやってみようという話もありますし、社会課題のあるところに事業があるので、いろんな切り口で課題を探し事業化を検討して欲しいと思います。ドライバーの2024年問題もあり、ここは必ず皆さん悩むところだと思いますので、何か解決できるアイデアがあれば有難い。不動産じゃなくてトラックリースをやってみたいでもいいですし、そういう人材は欲しいですね。

――  どんどん広がりますね、杉本さんご自身、お仕事にやりがいを一番感じられる瞬間は、どういう時ですか?

杉本  入社した時と今とでは、求められることは変わっていて、やりがいを感じる瞬間が変わっていますが、昔は土地が買えたとかファンドが作れた、建物が竣工した、というのが嬉しかったし、今でも楽しいのですが、今はチームメンバーが育っていっているのを見るのが楽しいですね。2年前は全く物流をやったことがない人が成長して、いま部長になっているメンバーもいるのですが、そうやって成長しているのを見るのは嬉しい瞬間ですね。

――  オフタイムでの社員交流などはありますか?

杉本  ゴルフが盛んです。物流事業本部でコンペを企画しているのですが、7組で回る予定で、物流チームでは7~8割くらいがゴルフをやると思いますので、ゴルフをやる人の割合は非常に高いと思います。ちなみに、私は決してうまくはなくてスコアは100ちょっとしか出ないのですが、飛距離は300ヤード飛ばします(笑) 。300ヤード飛ばす人にはなかなか会ったことはないですので、是非皆さん回ってください(笑)。物流事業本部メンバーもゴルフ率は高いですが、社内のゴルフ率も非常に高めで、全社的なKC(霞ヶ関キャピタル)カップも年に1~2回開催されています。

――  最後に読者にメッセージをお願いします。

当社はいま、冷凍冷蔵という特色をもって事業展開していますが、冷凍冷蔵賃貸事業も1社だけでは作り上げられるマーケットではないので、参入する企業が増えて欲しいと思っています。一緒になって賃貸用の冷凍冷蔵マーケットを作っていけたらと思っています。当社は冷凍冷蔵倉庫の開発に留まらず、自動化も含めてどんどんいろんなことにチャレンジしていきたいと思っていますので、また2年後、3年後にインタビューいただいたら、全然違うことをやっている可能性も十分あります。それだけ面白いことをやっていく会社だと思っていますので、ぜひ、様々な会社や、様々な人とビジネスを展開していきたいです。繰り返しになりますが当社はベンチャーで資金力もまだまだですので単独では何もできないですし、パートナーが必要です。当社のことを面白いと思っていただけたら、デベロッパーや投資家、あるいは事業者サイドの倉庫業、運送業の方々も一緒にいろんなことで協業していけたらと思っています。

(取材・執筆 近藤 照美)

                                          

<本社エントランスにて、杉本亮 本部長>
20221130kasumi ph16 re - 物流最前線/冷凍冷蔵倉庫市場を拓く、霞ヶ関キャピタル

■プロフィール
杉本亮(すぎもと りょう)
2007年より財閥系AM会社に10年勤務。アクイジション/エクイティ調達/デッド調達/ファンドレイズ等幅広く担当
2012年から物流に特化しアクイジション/私募ファンドレイズや上場REIT組成を行う。その後、外資系AM会社に転職し開発/リノベ/リースアップファンド等、オポチュニスティックなファンドからバリューアップ、コアファンド等、幅広く手掛ける
2020年6月より霞ヶ関キャピタルに加わり2020年11月より取締役 物流事業本部 本部長
2022年12月より取締役副社長となる

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