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DHC/8月から配送時の梱包資材を環境配慮の素材へ変更

2024年07月31日/IT・機器

ディーエイチシー(DHC)はウェルビーイング・ブランドとしての取り組みの一環として、商品配送時での梱包資材や輸送形態を見直し、物流品質の向上を目指し、物流改善プロジェクトに取り組んでいる。

<左から緩衝材に紙を使用、通販配送箱の刷新、リターナブルOX>
20240731dhc1 - DHC/8月から配送時の梱包資材を環境配慮の素材へ変更

このほど、通販の顧客や直営店への商品配送時に使用する配送箱や緩衝材などの梱包資材を、環境に配慮した素材のものへ変更することを決定し、8月より順次切り替えていく。この取り組みにより、年間130t、14.3%の CO2 排出量削減となる見込み。

DHCでは、持続可能な社会の実現のための環境保全への具体的な取り組みとして、8月より3 つの取り組みを開始する。

まず、通販緩衝材を紙原料へ変更する。通販を利用の顧客への商品配送時、配送中に商品が傷つかないよう商品と段ボールの間に詰める緩衝材を、従来のプラスチック素材のものから FSC 認証取得の紙緩衝材に変更する。CO2削減効果は年間16.96tに相当する。また、中身が動きにくく、商品形状に合わせた調整もしやすいことから、作業の効率化にもつながっている。

次に通販配送箱の刷新を図る。通販を利用の顧客への商品配送時に使用している配送箱をFSC認証取得のものへ刷新する。箱の種類も14種類から8種類へと削減したほか、デザインも青白のストライプ柄の物を廃止し、シンプルなデザインとしている。これにより、年間79.32t のCO2排出量削減につながる。なお、組み立てや解体もしやすいワンタッチ式を採用し、作業効率化も実現している。

そして、直営店への商品配送にリターナブルBOXを導入。DHC では全国に95店舗の直営店を展開している。直営店への商品配送時、従来は段ボールを使用していたが、リターナブル BOX(エコビズボックス)を採用することを決定した。リターナブルBOXは 200回繰り返し使用ができるため廃棄の手間もなく、年間33.68t のCO2排出量が削減できる。また、今回導入する2000個を繰り返し使用することにより約5年間で 160tの排出量削減効果が見
込まれている。

<AutoStore(オートストア)を導入>
20240731dhc2 - DHC/8月から配送時の梱包資材を環境配慮の素材へ変更

DHC 物流改善プロジェクト その他の取り組みとして、ロジスティクスセンターへの AutoStore 導入による環境に優しい倉庫自動化がある。同社のロジスティクスセンター(川崎センター)では、ロボットによる自動倉庫システム「AutoStore(オートストア)」を導入し、2023 年8月より本格稼働している。

上下左右に格子状に組まれたアルミ製のレール内に、荷物を入れておく専用コンテナを設置し、上部を縦横にロボットが動いて必要なコンテナを取り出す設計の「AutoStore」。省スペースでの高密度保管が可能で DHC 通販在庫の一部、1万1000種41万ピースを超える商品が格納されている。

そのため、「AutoStore」導入後、格納された商品の倉庫床面積は約5分の1に縮小。作業者は倉庫内を歩き回ることなく、ピッキング、補充作業が行えるようになり作業効率がアップし、働く人に優しい作業環境の提供を実現した。また、高い作業効率を実現するロボットはバッテリーを搭載しており、1台あたりの1時間の消費電力は約100ワットと省電力での管理が可能だ。

オートストア/マルチ温度ソリューションを発表、保管密度もアップ

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