LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

2024年11月22日/物流施設

プロロジスは11月21日、茨城県古河市で開発中の危険物倉庫「プロロジスパーク古河6」の12月竣工を前に、内部を公開した。

危険物(HAZMAT)倉庫は、リチウムイオンバッテリーやアルコール類などを保管できる倉庫。ヘアスプレーや虫よけスプレー、化粧品、香水なども成分容量によっては危険品に当たり、ECの進展やコンプライアンス順守の観点から需要が拡大している。

<平屋の危険物倉庫が並ぶ「プロロジスパーク古河6」外観>20241122prologis07 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

<プロロジスが開発する総敷地面積約17万7000m2のプロジェクト俯瞰図。左奥は「古河4」、手前左の三角形の敷地が8棟から成る「古河6」>20241122prologis13 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

「古河6」は8棟の平屋(延床面積7800m2)で構成。マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」と目と鼻の先だ。一般倉庫と危険物倉庫を併用し、一体運用できる点が特長という。

プロロジスパーク古河の一帯開発の場合、交通面で圏央道「五霞IC」から約10分、新4号バイパスまで約3分など関東広域配送に好立地なだけでなく、工業専用地域ゆえ危険物倉庫を複数建設できる広い土地という利点があった。

<向かい合った大型ひさしの間に距離が取れる敷地の広さ>20241122prologis10 scaled - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

危険物倉庫は、建築基準法や消防法などにより制約が多い。

例えば、1000m2以下の平屋で出入り口は2か所、屋根の高さは6m以内でなければならない、搬送時に荷物が雨でぬれないよう大型のひさしを作らなければならない、万一の爆発を考えた屋根の構造にし、倉庫どうしの空間も取らなければならない。

「古河6」はこうした条件をクリアし、水害に備えた止水仕様のドアやシャッターのほか、泡消火設備なども備えている。

<倉庫内部>20241122prologis05 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

<側溝>20241122prologis06 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

倉庫内の床は、わずかに傾斜する。保管品が液体もれした際は側溝に流れるよう設計されている。

また、熱感知器で警報が鳴るようになっており、「古河4」に24時間常駐する防災センターとも連携する。

<管理棟>20241122prologis14 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

危険物倉庫が8棟も並ぶため、敷地内に専用の管理棟も設けた。浸水しないようキュービクルは屋根の上に設置。入居企業がシェアオフィスとして活用することも想定した建物だ。

<プロロジスの石澤誠文 開発部ディレクター>20241122prologis02 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

なお、プロロジスによると、「古河6」については、丸和運輸機関が「古河4」の一部と合わせて全8棟使用することが既に決まっているが、隣接地に、さらに10棟の危険物倉庫「古河7」を開発中(2026年2月竣工予定)。

開発部の石澤誠文ディレクターは「古河は関東広域にアクセスが良い立地。現在、『古河4』では引き続き入居者を募集しており、ここと『古河7』で一体運用することもできる」と話す。危険物倉庫に関心を持つ企業から視察などの相談も多いという。

<左奥の土地に、新たに危険物倉庫10棟の「古河7」を開発中>20241122prologis08 - プロロジス/古河で危険物倉庫8棟が竣工へ、隣接の一般倉庫と一体運用も

■「プロロジスパーク古河6」概要
所在地:茨城県古河市北利根16
敷地面積:約2万1100m2
延床面積:8900m2
構造:地上1階建て(HAZMAT倉庫8棟)、鉄骨造
着工:2024年1月
竣工:2024年12月

 

プロロジス/茨城県古河市に10棟のHAZMAT倉庫の開発決定

関連記事

物流施設に関する最新ニュース

最新ニュース