日立物流と日立キャピタルオートリースは5月24日、ドライバーにおける交通事故のリスクを定量的に評価する技術を開発するとともに、運行前後における疲労度合いと、事故リスクの相関関係を確認したと発表した。
<SSCV全体の流れと研究内容>
疲労度合いと事故リスクの関係では、運行前後に疲労感アンケート(主観的な疲労度合い指標)と自律神経機能測定(客観的な疲労度合い測定指標)を実施し、事故リスクとの関係を分析。
その結果、運行前後に関わらず、疲労感が強い場合に事故リスクが高まる傾向を確認した。また自律神経機能測定では、運行前に日頃の蓄積した疲労が見られる場合や、運行後に特に強い疲労が見られる場合には事故リスクが高まる傾向を確認した。
今後は、研究結果をふまえて、より多くのデータ蓄積により、ドライバーに対する安全運行支援、ならびに管理支援技術の開発を図る。
また、今後のソリューションへの展開として、ドライバーを事故から守るとともに、労働環境の改善も目的としたソリューションに向けて、各種研究結果から得られた知見・データを SSCV(スマート安全運行管理システム) に活かし、「安全運行管理」の機能として拡充させる。
なお、この研究は、日立物流と日立キャピタルオートリースが、理化学研究所 生命機能科学研究センター(理研)、関西福祉科学大学、日立製作所とともに、2018年4月24日から、「物流トラック運行管理における疲労科学に基づく事故リスク評価予測手法の開発」を目的とした共同研究契約を締結し、1年間研究を進めてきたもの。
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