椿本チエインは3月3日、物流センターの無人化を担う要素技術として、AIを駆使した世界最高レベルの高速・高精度「AI画像認識技術」を開発したと発表した。
<AI画像認識技術による物流センター無人化のイメージ>

この技術は、バーコードレス、ピッキング工程の無人化に向けて、AIスタートアップのEAGLYS社と共同で開発したもの。同社のAIアルゴリズム設計・秘密計算技術と、椿本チエインの製品開発力・技術ノウハウを活用することで、仕分け対象商品の形状・色・模様等を画像認識し、高速・高精度で属性を判断することに成功した。
実証実験では、画像データのノイズ除去処理や独自の深層学習を駆使することで、認識精度を向上した結果、独自のAIアルゴリズムを構築し、商品認識で超高速(0.15秒以下)かつ高認識率(98.55%)、高正解率(99.99%)を達成している。
このAI画像認識技術を物流センターに導入することで、日雑品や食品、医薬品など大小さまざまな商品情報をバーコード入力せず、商品画像を撮影するだけで正確かつ高速に判別することが可能になり、次工程への搬送処理の自動化・無人化を実現できる。
今後は、客先での実証実験を経て実用化し、2021年度の販売開始を目指す。あわせて、バーコード管理が不向きな生産工場での多種のパーツ判別や、農業での収穫物判断、建築用部材のピッキングアシストなどの用途開発も進め、活用範囲の拡大を図っていく方針だ。
椿本チエイン/KDDIの合弁会社と物流倉庫業務効率化サービス提供