日本郵便/日本初の配送ロボット公道走行実験、3年以内に実用化

2020年10月07日 

日本郵便は10月7日、都内で実施している国内初となる配送ロボットの公道走行実証実験を公開した。

<実証実験に採用されたZMPの自動配送ロボット「DeliRo(デリロ)」>
配送ロボット

実証実験は、ラストワンマイル配送での配送ロボットの導入可能性を検証するため、10月1日~同月末にかけて行っているもの。ZMPの自動配送ロボット「DeliRo(デリロ)」を使用し、東京逓信病院から麹町郵便局までの数百mを荷物を載せて走行した。

<一口坂交差点の横断歩道を渡るDeliRo>
配送ロボット

<人混みの中を進むDeliRo>
配送ロボット

今回公開された公道走行は、DeliRoがセンサーで歩行者や障害物を検知し回避しながら自律走行するとともに、緊急停止ボタンを保持した保安要員がDeliRoと並走し、状態を監視しながら走行する「近接監視・操作型」で行われた。

東京逓信病院を出発したDeliRoは歩道を時速5km前後で走行し、三輪田学園前交差点と一口坂交差点を通過して麹町郵便局を目指した。道中には一般の歩行者もおり、信号と横断歩道も点在していたが、それらをセンサーで検知しながら対応し、無事に目的地まで辿り着いた。

<すれ違う園児たちも興味津々な様子>
配送ロボット

日本郵便は、2017年度からZMPなどのロボットメーカーと連携して配送ロボットの導入可能性を検証すべく、実証実験に継続して取り組んできた。

今回の実証実験は、政府が「成長戦略実行計画」の中で7月17日に閣議決定した「低速・小型の自動配送ロボットの社会実装に向けて、『遠隔監視・操作』型の公道走行実証を年内の可能な限り早期に実現し、その結果を踏まえ、早期に制度設計の基本方針を決定する」という決定を踏まえて実施したもの。並走者を伴わずに麹町郵便局内に設けた監視室から遠隔で走行状態を監視して走行する「遠隔監視・操作型」の実証実験についても、10月末までをめどに取り組む予定だ。

<内閣官房 日本再生本部事務局の野原 諭次長>
野原 諭

実証実験の公開後に行われた会見では、内閣官房 日本再生本部事務局の野原 諭次長が「コロナ禍で非接触型のロボットを使った配送サービスの需要が増えている。日本郵便以外にも数社が配送ロボットの公道走行実証実験の計画を有しており、早いものでは2021~2022年度頃の実用化を目指している企業もいる。政府では、これらの事業者による実証実験の結果を踏まえ、関係省庁と実用化に向けて制度設計を進めていく」と、今後の方針を述べた。

<日本郵便 オペレーション改革部の五味 儀裕部長>
五味 儀裕

また、日本郵便 オペレーション改革部の五味 儀裕部長は「慢性的な人手不足やECの取扱増に加え、昨今はコロナ禍で非対面受取のニーズも増えている。ロボットを使ったラストワンマイル配送の自動化は、これらの深刻な課題を解決するうえで重要な手段となり得ることから、3年以内の実用化を見据えて今後も実証実験を続けていく」と、実用化の目標について言及した。

<ZMPの谷口 恒社長>
谷口 恒

実験に協力したZMPの谷口 恒社長は「日本郵便とは、2017年からDeliRoの公道走行に向けた取り組みを進めており、今回ようやく実用化の第一歩を踏み出せた。実証実験の中では、狭い歩道で歩行者とすれ違うための一時待機場所の設定や、歩道を高速で走行する自転車への対応などが新たに必要だと感じた。ZMPでは、DeliRoと同様の走行技術を用いた自動走行車椅子『RakuRo(ラクロ)』のサービス提供を10月から開始しており、公道走行のための技術的課題はクリアしている。あとは法改正を待つだけだ」と、実用化への自信を覗かせた。

■実証実験の概要
期間:2020年10月末まで
場所:東京都内(東京逓信病院~麹町郵便局間)
試行概要:日本で初めて公道(歩道)において、配送ロボットによる輸配送実証実験を行うことで、ラストワンマイル配送における配送ロボットの可能性を検証し、省人化配送の実現を推進
実施協力:ZMP(配送ロボット「DeliRo」の提供および運行の実施)

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