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物流はもっと魅力的になれる
パートナーとして成長目指す

2022年10月17日/物流最前線

<東京物流センター内の輸送コントロールタワー>
20221014dhl3 - 物流最前線/DHLサプライチェーントップインタビュー

<ジェローム・ジレ社長>
20221014dhl4 - 物流最前線/DHLサプライチェーントップインタビュー

長期契約がイノベーション投資を生む

――  前任地のシンガポールでは、半導体のビジネスで事業を成長させたと聞きましたが。

ジレ  シンガポールでは半導体不足が起こる前から、DHLではある程度の半導体ビジネス実績は持っていました。ビジネス自体は堅調でしたが、あまり成長はしていませんでした。私は大きく成長するとみていました。半導体については、リードタイムが短く、スピードが重要で、難しい課題も多く、リージョンレベル、グローバルレベルでの対応が必要でした。DHLはそれらがすべて揃っていることから、専門的な知識を持った従業員を増員して、半導体にフォーカスして実行。その結果、APACの複数の国で、リーダー的な立場に立つことができました。また、マレーシアについては、以前よりペナンに顧客がいましたが、その地域にフォーカスすることで、ビジネスを飛躍的に成長させることができました。

――  日本では今後どのような戦略を描いていますか。前任者のアルフレッド・ゴーCEOは自動化・ロボット化・デジタル化・データアナリティクス化を推進すると話していました。

ジレ  倉庫の自動化・ロボット化・デジタル化・データアナリティクス化は引き続いて力を入れていきます。具体的には、ベイクルーズという会社の自動化のオペレーションを進めています。フェーズ1は既に稼働、フェーズ2では複数の自動化ツールを展開していきます。また、サービスロジスティクス(保守部品物流)のオペレーションで、ギークプラスのロボットがすでに稼働中で、ラピュタロボティクスのロボットも試験運用しています。ギークもラピュタも私たちの趣旨に賛同していただき、当社と、とてもフィットした会社だと感じています。そのほか、ローカスやシリウスのロボットもDHLの世界中の拠点で採用しています。

――  輸送業務についてはいかがでしょう。

ジレ  輸送業務については、TMS(輸配送管理システム)についても以前と同様取り組みを強化していきます。昨年9月7日には、東京都品川区八潮の東京物流センター内に輸送コントロールタワーを開設したと発表しました。規模を今後2倍程度に拡大していくつもりです。輸送業務は当社の売上の半分程度を占めており、大きなビジネスであり、重要な部門なのです。

――  テクノロジー系が多いとは思いますが、今後力を入れていきたい顧客の分野については。

ジレ  常にテクノロジー系のSL(保守部品物流)については、強化を図っていきます。当社の最も強い部分ですし、SLのビジネスの中ではテクノロジー系が9割方を占めています。さらに、今後は、テクノロジー系以外の分野にも進出していく予定です。DHLの強力なネットワークがありますので、それを効率的に利用していきたい。中でも、ヘルスケア分野とファッション等のリテール部門には力を入れていくつもりです。

――  ヘルスケア分野は競争が激しいのでは。

ジレ  ヘルスケア分野と言っても複数のセグメントがあり、当社は医療機器と治験の分野に注力していくつもりです。自動化については、当社も自信を持っており、常に他社より一歩先を行くロジスティクスを目指しています。

――  ファッション・アパレル等のリテール部門では、最近パタゴニアの業務を受注しました。パタゴニアの商品は、山登りやアウトドアの人には人気ですね。

ジレ  パタゴニアは素晴らしい価値観を持った素晴らしい会社であり、パタゴニアに日本の物流パートナーとして選んでいただき、物流業務をサポートできることを誇りに思っています。

――  ファッション・アパレル等のリテール部門も得意分野として強化していくと。

ジレ  そうです。すでに多くの顧客を持っているファッション・アパレル関係のリテール部門ですが、既存だとベイクルーズさんやアメリカの大手アパレルメーカー、そして最近オペレーションを開始したパタゴニアさん、その他新たにスタートするオペレーションがいくつかあります。この分野では強い基盤を築いているので、さらに投資して一層強固にしていくつもりです。なお、いずれも長期契約になっており、長期であるからこそ、イノベーションや自動化に投資をしていける環境となっているわけです。

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