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物流はもっと魅力的になれる
パートナーとして成長目指す

2022年10月17日/物流最前線

<DHL八千代ロジスティクスセンター>
20221014dhl5 - 物流最前線/DHLサプライチェーントップインタビュー

<印西ロジスティクスセンター・ウエスト>
20221014dhl6 - 物流最前線/DHLサプライチェーントップインタビュー

パートナーとして同じ価値観で施設開発

――  施設面では、千葉県八千代で「DHL八千代ロジスティクスセンター」を着工、千葉県印西市では「印西ロジスティクスセンター・ウエスト」にパタゴニアの拠点を開設しましたね。

ジレ  不動産に関しては、私たちの顧客のために良い倉庫を作ってくれる会社、必要な投資をしてくれる会社、そういう会社とパートナーとして一緒にやっていきたいと考えており、今回の八千代に関しては、ラサール不動産投資顧問さんに賛同いただき、パートナーとして共同で進めています。

――  印西についてはいかがですか。

ジレ  印西ロジスティクスセンターについても同様です。ここは、グッドマンさんと一緒にやっているプロジェクトですが、私たちが求めている品質や価格について、本当に真摯に対応してもらえました。私たちのことを本当にパートナーとして見てくれていることを強く感じました。

――  八千代ロジスティクスセンターは倉庫らしく見えず、斬新なデザインですね。

ジレ  この倉庫については、合理化、レイアウトを最適化する点に重点を置いています。それにあたっては、グローバルリージョンのチームにも入ってもらい、効率的なレイアウトにすることに徹しています。デザイン面では、顧客にアピールする点もありますが、スタッフにとっても魅力的な職場にする必要があります。物流業界は人手不足が深刻ですから、特に若い人たちにデジタル化、自動化等で物流業界に来てほしいといった要素もあります。今は売り手市場ですから、スタッフが長期的に働いていける魅力的な環境とオペレーションを作らないと、倉庫というのはどうしても魅力に乏しくなります。

――  物流は3K職場と言われて久しいですが、徐々に改善されてはいますね。

ジレ  これは私の持論ですが、「物流はもっと魅力的にならなければならない」と思っています。倉庫というと、古く、暗いメージがつきもので、そこを変えていかないとだめですね。若い人が採用面接に来ても、倉庫でパレットを運んでくださいと言っても全く興味はわかないですよね。それに対して、データアナリティクスやロボティクスの話をすると興味を持ってもらえます。今こそ、物流業界として、アプローチを変えていく必要があります。今、自動化やロボット化を推し進めていますが、これは決して人間と置き換わるものではなく、物流は人を基本としたビジネスに変わりはありません。人をサポートする役割で、労働負荷の高い作業をロボットに任せる、その代わり人間は、もっと面白い、創造性のあるやりがいのある仕事にフォーカスして携われるようにしていきたいと思っています。

――  ところで、日本国内には、DHLジャパン、DHLサプライチェーン、DHLグローバルフォワーディングと呼び方が違いますが、明確に業務は分かれているのですか。

ジレ  DHLエクスプレスは書類とか小包等の国際エクスプレス輸送です。DHLグローバルフォワーディングは国際海上航空輸送です。そして、DHLサプライチェーンが倉庫業務とか国内配送を行っている部門で、それぞれ明確に分かれています。ただ、それぞれのサービス内容をまたぐ場合は当然協力体制をとりますし、大手企業担当のCSI(Customer Solutions & Innovationの略)という部署はその3社をまたぐ案件のコーディネートをしています。

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